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15分で仮想マシンが作れるHP ConvergedSystemに新モデル

StoreVirtualやEVO:RAILで高密度な統合型システムを実現したHP

2015年03月04日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月3日、日本ヒューレット・パッカードは仮想化環境向けの統合型アプライアンス「HP ConvergedSystem」のポートフォリオを強化。HP StoreVirtualやVMware EVO:RAILを搭載したモデルや大規模向けモデルを追加し、仮想マシン単位での従量課金にも対応した。

小規模環境向けに統合密度を高めた2モデル

 HP ConvergedSystemは2009年から展開されている統合型システム。設定・最適化済みのサーバーやストレージ、ネットワーク、設定・管理ツールなどをワンパッケージ化し、迅速なシステム導入を可能にする。

 今回発表されたのは、小規模なユーザーに最適な「HP ConvergedSystem 200-HC」になる。HPの仮想共有ストレージを実現する仮想アプライアンス「HP StoreVirtual」を搭載した「HP ConvergedSystem 200-HC StoreVirtual System」とVMwareの統合型システム「EVO:RAIL」を搭載した「HP ConvergedSystem 200-HC EVO:RAIL」の2モデルが投入される。

2U筐体のサーバーに仮想化環境を統合したHP ConvergedSystem 200-HC

 新ラインナップ投入の背景には小規模環境での仮想化ニーズの高まりがあるという。現状、仮想化向けのHP ConvergedSystemのラインナップは300~1000VM超を対応するモデルが中心になっており、中・大規模環境を前提としたサーバー、ストレージで製品が構成されてきた。これに対して、「ハイパーコンバージド」を謳うHP ConvergedSystem 200-HCは小規模な環境に向けて、より高い密度の統合を推し進めた製品だ。

SANストレージも、運用管理も高密度に統合

 HP ConvergedSystem 200-HC StoreVirtual Systemは、2Uのサーバー筐体に、最大100VMのVMware vSphere環境を構築。このハイパーバイザー上にHP StoreVirtual VSAの仮想アプライアンスを載せ、内蔵のHDDで仮想共有ストレージを実現する。HP OneView InstantONを用いることで、最短15分で仮想マシンを作成できるという。容量重視のHDDモデルと、性能重視のSSD搭載モデルが用意。将来的には、VMware以外のHyper-VやKVMなどにも対応する予定となっている。

 「拡大する小規模な環境での仮想化ニーズに応え、オンプレミスでもパブリッククラウドと同じスピードと経済性を実現するにはどうしたらよいかを考えた」と、日本ヒューレット・パッカードの中井大士氏は語る。

日本ヒューレット・パッカード HPサーバー事業統括本部 エンタープライズサーバービジネス開発部 部長 中井大士氏

 一方、オールVMwareで構成されたHP ConvergedSystem 200-HC EVO:RAILも基本構成は同じ。vCenterやESXi、Virtual SAN、LogInsightなどを統合したEVO:RAIL Engineにより、電源オンから15分での仮想マシン作成を実現し、ITシステムの迅速な導入が可能になる。ただし、8アプライアンスまで可能なStoreVirtual版に対して、EVO:RAIL版は4アプライアンスまで。

 あわせて大規模向けのHP ConvergedSystem 700もGen9サーバーとOneView 1.2を搭載したモデルが登場。OpenStackを活用したプライベートクラウド向けのHP Helion CloudSystem 200-HCも提供していく予定だ。

オンプレミスでも使っただけ支払う

 もう1つの発表は従量課金を実現する「HPフレキシブルキャパシティサービス」の仮想マシン単位での課金対応だ。オンプレミスにおいても、使った分だけ支払うパブリッククラウドのような柔軟なライセンスを実現するという。

「HPフレキシブルキャパシティサービス」の仮想マシン単位での課金に対応

 課金モデルは利用量の変動に対して課金変動する「Basicモデル」、課金変動する「Premiumモデル」の2種類が用意される。VM課金は「Compute Unit」という単位で行なわれ、Compute Unit数の合計と顧客ごとの単価をかけて支払金額を算出するという。インスタンスタイプは同社がグローバルで提供している「HP Helion Cloud Service」を採用しており、利用量はポータルサイトでチェックできるという。

統合型インフラの2つのこだわり

 HPはインフラ統合や自動化を実現する「HP BladeSystem Matrix」から展開してきた。2011年には仮想化やクラウド、アプリケーションなどに特化したモデル、2014年にはワークロードにフォーカスした製品を拡充。発表会に登壇した日本ヒューレット・パッカードの宮本義敬氏は「すべてのインフラストラクチャーを提供できる強みを活かせる。お客様が必要なワークロードに最適なものを提供する。今後もこの2点にこだわる」と説明した。

日本ヒューレット・パッカード HPサーバー事業統括本部 プロダクトマーケティング本部 本部長 宮本義敬氏

 統合型インフラを投入した当初から、パートナーにも変化が見られるという。「以前は、われわれのビジネスを奪うのではないかとパートナーからは言われた。しかし、最近はインフラを迅速に提供し、より高いレベルのビジネスをやっていきたいという声に変化してきた」と語る。

 多くのベンダーで対応機が導入されることになるEVO:RAILだが、HPとしてはHP ProLiantシリーズの高い実績や充実した運用代行・保守サービス、システム更新の容易さなどで差別化が図れるという。ゲストとして登壇したヴイエムウェア ストラテジックアライアンス本部 本部長 名倉丈雄氏は「HPはトップクラスの販売実績を持っており、従量課金モデルの導入により、導入もよりシンプルでやりやすくなると思う」と期待を示した。

ヴイエムウェア ストラテジックアライアンス本部 本部長 名倉丈雄氏

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