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スポーツ中継の未来や表情が変わる静止画を見てきた! 「NTT R&Dフォーラム 2015」レポ

2015年02月24日 17時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3) 編集● ASCII.jp

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ポスターやイラストの表情が変わる!!
不思議なプロジェクションマッピング「変幻灯」

 プロジェクションマッピングの新しい使い方である「変幻灯」も興味深かった。R&Dフォーラムの開催直前にニュースリリースが出て、一時期Twitterで話題になっていたのでご存知の方もいるかもしれないが、壁に貼ったバッハの絵画がいきなり表情が変わって笑うという展示だ。

 仕組みとしては、動かしたいところの陰影のみを取り出して動画化し、プロジェクターで投影するといういたってシンプルなもの。色ではなく陰影情報しか投影しないので、プロジェクションマッピングと違って明るい場所でも使えるうえ、プロジェクターも一般的なビジネス用のものを使えるのでコストもかからない。利用前の準備も、最初に位置をキャリブレーションだけと手軽だ。

 研究の発想は、お風呂に入れた手がゆがんで見えたところからヒントを得たとか。陰影情報さえあればすぐにでも活用できそうなので、今年中にいろいろな店舗で導入されているかも? 3月中にグランドフロント大阪の「The Lab」にて展示予定だ。

プロ選手の動きを音で盗めるようになる
ウェアラブル生体電極を利用した研究

 昨年のR&Dフォーラムにも展示していた東レとNTTが共同開発した新素材繊維の「hitoe」の活用例が、「スポーツのコツやメンタルを捉える! 〜ウェアラブル整体電極を用いた身体と心の解読とフィードバック〜」という展示。

 布状のセンサーを身体に数カ所貼り付けることで筋電位を取り、筋肉の動きをリズムやパターンに変換。それを音として出力することで、ユーザーに自分の体や心の把握してもらう流れだ。

例えば、ゴルフではパッドの際、緊張しているかどうかを音で把握できるようになる

野球では足や胴体、利き腕など8ヵ所に生体電極を貼ることで、投球フォームを音で表現できるようになる。デモではアマチュアの人、プロの選手の100km、130kmと3パターンの音を聞かせてくれた

 プロ選手の動きは、目で見ても実は盗みにくいことがある。例えば、投げた後の手や腕の形はうまい投球フォームで投げた結果であって、本人はそれを目指して体を動かしているわけではない。あえて投球フォームを音に変えることで、視覚にたよらず直感的にプロと自分の動きの違いが把握できるのが嬉しいところだ。開発者の方も野球をやられていて、自分のニーズから研究の発想につながったとか。有名選手のフォーム音がダウンロード販売される将来もあるかも!?


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