これまで3回にわたってお伝えしてきたCPUクーラー最強王座決定戦。最終回となる今回は、今までレビューしたクーラーの温度や騒音値を比較したグラフを掲載するとともに、最強王座に輝く製品を選び出そう。その前に、いったんテスト環境をおさらいしておく。
テスト環境 | |
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CPU | Intel「Core i7-4790K」(4GHz/TB時4.4GHz、4コア/8スレッド) |
マザーボード | ASRok「Z97 Extreme4」(Intel Z97 Express) |
メモリー | PC3-12800 8GB×2 |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4600(i7-4790K内蔵) |
SSD | CFD「CSSD-S6T256NHG5Q」(256GB) |
電源ユニット | Seasonic「SS-750KM」(750W/80PLUS GOLD) |
OS | Windows8.1 Pro Update(64ビット) |
「Core i7-4790K」は、倍率を44倍に固定し、オールコア4.4GHzで動作するように設定。動作クロックをダウンさせる省電力機能のSpeedStepはdisableにしている。
テストには「OCCT Perestroika 4.4.1」を使用し、「CPU:OCCT」テストを10分間(待機時間5分間の計15分間)実行。テスト開始後、9分経過した時点を「高負荷」、テスト終了後5分経過した時点を「アイドル」として、各種温度やノイズなどを計測している。
また、マザーボードのファンコントロール設定は、ほぼフル回転状態(OC時のマザーボードの仕様?)になるデフォルト設定の「Standard Mode」に加えて、CPU温度によってファン回転数が変化した「Silent Mode」でテストするようにした。
室温は20度前後、暗騒音は32~34dBA。テスト環境の詳細は第1回を参照してもらうとして、いよいよ全製品を比較していくことにしよう。
Standard ModeでのCPU温度
Silent ModeでのCPU温度
ファンがほぼ100%で回転するStandard Modeの高負荷時は、CRYORIGの「R1 ULTIMATE」が僅差でトップ。「H5 UNIVERSAL」、Thermaltake「Frio Extreme Silent 14 Dual」も悪くなく、実際の使用シーンに近くなるPWMファンコントロールが効いた状態のSilent Modeでは、3製品がほぼ横並びになっている。
2009年版で王座を獲得したNoctua「NH-D14」の後継モデルとなり、12製品中もっとも高価な「NH-D15」は、Standard・Silentともに高負荷時は4番手、アイドル時はトップに位置している。静音性を加味した総合評価では、まだまだ王座を狙える位置だ。
また、アイドル時はThermalrightの「SilverArrow ITX」と「Archon IB-E X2」が、高負荷時より順位を上げている。テストではフィンの温度推移は見ていないので断言できないが、CPU(ベース部)からヒートシンクへの熱移動は優れているが、フィンの熱放出は苦手といったことが考えられる。
→次のページヘ続く (全13製品チップセット温度比較)
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