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「ネット通販はスマホから」が定着…通販業界14年総括(1)

2015年01月05日 08時36分更新

記事提供:通販通信

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 2014年の通販業界は、消費増税前の駆け込み需要にはじまり、増税後の反動による買い控え、大手の送料無料化、ベネッセの個人情報流出問題、大手カタログ誌の廃刊など、さまざまな話題があった。通販通信でアクセス数が多かった記事や、関連の記事が多かった話題を中心に14年の通販業界を総括し、2015年の業界動向を占う。

スマートフォンでのネット通販が拡大

スマートフォンの利用者拡大に伴いスマホ経由の通販利用者も急増し、14年は「スマホで通販」という消費行動が定着する転換の年だった。通販通信でもスマホを利用した新サービスや調査レポートなど、スマホ関連の話題が多かった。特に衝撃が大きかったのが、楽天の第3四半期決算の記事で、楽天市場流通総額の43%が、スマホやタブレットなどの「モバイル流通」だったことがわかった。

 他の通販サイトでも、スマホからの通販が定着していることがわかる。アスクルの担当者は、昨年11月に開催されたネットショップ担当者フォーラムのセミナーで、一般消費者向けネット通販「LOHACO(ロハコ)」でスマホからの購入が増えている点に触れ、「10時や18時の通勤時間にスマホで注文し、夜に受け取るというスタイルが定着している」と語った。また、オイシックスもセミナーで、現在のサイトへのアクセスは、スマホが半分を占め、新規会員はスマホ経由がパソコンを超えていることを明らかにした。

 テレビ通販のQVCも、ネットからの購入は、パソコンとモバイルが半々だった(コラムより)。
また、ジャパネットたかたは、専用アプリを立ち上げ、テレビやラジオCMでキャンペーンを実施した。通販通信で紹介した各種調査レポートでは、ECサービスの利用がPCからスマホにシフトしていること、ニュースの閲覧はスマホがPCを上回ったことなども明らかになった。

 15年はスマホ市場がさらに拡大すると見込まれており、ネット通販はスマホがパソコンを完全に上回るかも知れない。ただ、スマホでの有効な広告手法はまだ確立されていないのが現状。15年はスマホでのSEOや広告など、新たなサービスに注目が集まる。

(文・山本剛資)

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