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本物のクルマが駒! 電王戦×TOYOTA 壮大な将棋開催!

2015年01月01日 12時00分更新

文● 松永和浩 写真●松永和浩

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妄想をかたちにする面白さ

 それにしても、車を駒に将棋を指すという妄想じみたことを実現させようと考えた経緯はどのようなものだったのか?

 このリアル車将棋をトヨタ側で担当するトヨタマーケティングジャパンの柳澤さんにお話を伺った。

トヨタマーケティングジャパン 柳澤俊介氏

「そもそも若者の車離れをどのように解決していくか、というトヨタが全社で持っている問題意識が発端です。そのために様々な活動をする中で前回、前々回とニコニコ超会議に出展させていただき、前回はウィングレットの試乗も行ないました。また、ニコニコ町会議用の中継車も用意させていただくなど、ニコニコ動画全般での協力体制もできあがりつつある中で、先ほどの問題意識についてお話させていただいたのです」

ニコニコ超会議でのウイングレット試乗会

 その時、ニコニコ生放送では将棋がかなりの人気コンテンツであり、若い層の視聴者も非常に多いという話が飛び出してきたそうだ。

「将棋大会に協賛するだけではなく、もっと車を使ったトヨタらしいアプローチは何かと考えていくうちに、車を駒にしたらどうだろうというアイデアが出てきました」

 しかし、それを人に話すと「バカだなぁ」と言われてしまったとか。

「そのバカの先が重要なんです。バカだなぁと言われた後に、でも飛車だったら86じゃないか? とか、王将だったランドクルーザーか? など、話した相手も妄想を膨らませてくれる。この妄想が膨らむところで“これはイケる”と確信したのです。シャア専用オーリスのときも同じです。だったら間違いないと」

シャア専用オーリス記者発表会

 そう、柳澤さんはあのシャア専用オーリスを企画に乗せ、皆さんもご存知のとおり大ヒットに導いたプロジェクトリーダーだったのだ。

「実際に企画として考えていくと、これは本当にトヨタでないとできないことだと思えてきました。なぜなら、駒の役割全てに違う車種を割り振れるほどのジャンルとラインナップを用意しているメーカーはトヨタしかないのですから」

 セダンやミニバン、SUVや商用車などオールジャンルで、大きさも排気量のクラスも上から下まで揃えているメーカーは、たしかに日本、いや世界を見渡してみてもトヨタくらいしか思い当たらない。

「今回の対戦者も将棋の歴史に名を残す2人です。本物の将棋を車を通して皆様にお伝えするという面白さを表現したいと思っています。やるからには将棋と車の両方の歴史に名を残すようなことにしないといけません」

今回のリアル車将棋を担当するトヨタ側のメンバー。左からトヨタマーケティングジャパン島田さん、中井さん、そして柳澤さん

 リアル車将棋は西武ドームというスケールの大きな会場で、2月8日午前10時から対局が開始される。対戦終了までニコニコ生放送で完全生中継だ。

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