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特許の嘘とマーケティング面から見た特許戦略

2014年12月24日 00時55分更新

記事提供:通販通信

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理系博士コンサルタント・栗山雄司のコラム
「販売重視型の健康食品OEM製造&原料開発」より

弊社でも、特許のある原料を優先的に使用することが多々あります。
理由は、マーケティング上で有効であるためです。
まあ、この特許というものは、特許があると言うだけで消費者は優れているという判断をしてしまいますからね。
レスポンスクリエイティブ上、有効は有効です。

この特許というものは難しく、結構、簡単に騙されてしまいます。意味が無く形だけの特許も多く存在します。例えば、出願内容を提出し、出願内容があたかも取得された特許のように見せられている場合があります。重要なのは、取得・受理された内容です。

私の場合、特許を調べるのであれば、きちんと審査書類情報照会まで行い、最終の補正内容までチェックいたします。そうすれば特許の本質を知ることができます。

>>特許調査の簡易マニュアル
※以前、マニュアルとして記事を書いているので、是非、ご活用ください。
(こういったことをやっていると、関係性の深い顧客から特許の相談を受けることも多々あります。先日も、赤ワインエキスとセサミンの特許について、相談を受けました)

一方、もっと巧妙に偽った内容の特許を提示している場合もあります。多いのは、製造特許の場合です。実際の製法と取得されている内容が全く異なる場合も多々あります。見破ることは、非常に難しいです。この場合、全く抑制力がありませんが、けん制力はあります。半分、詐欺です。

特許に関しては、なかなか本質を問いにくいです。
広告表現で明らかに優良誤認のケースも少なくないですが、それを証明するのが難しいです。また、先述の通り、消費者にとって特許の内容なんて関係ないという部分もあります。

抑制力の無い特許でもけん制力(有効性)は生じます!重要なのは本質ではなく如何に有効に働くかだと思います。それがマーケティング面から見た特許戦略なのかな?とも思ってしまいます。

私は、両方を専門としているので、もっともっと実践していかなければと感じています。
挑戦し続けることを忘れず、がんばっていきます!

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栗山雄司

■プロフィール
理系博士コンサルタント・栗山雄司
博士(水産学)、食品保健指導士、健康管理士。富山県滑川市出身。
(株)アンチエイジング・プロに所属し、健康食品の商品戦略と販売戦略のコンサルを行っている。

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