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エコでも性能は大切! 内蔵GPUより低消費電力なGeForce GT 730

2014年12月26日 12時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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 その年の世相を表す「今年の漢字」が、2014年は“税”に決まった。10%の消費増税は延期となったが、廃止になったわけではない。いずれは増税される日がやってくるのだ。

 その増税を乗り越えるためにも、生活費は少しでも節約したい。真っ先にそのやり玉にされるのは電気代だろう。エコなのはいいことだが、PCの性能はなるべく落としたくないというのが本音だ。

 そこで着目したいのがローエンドのGPUである。ASCII.jp諸兄の多くが、余裕のスルーを決めてしまうであろうものだ。今回紹介するGeForce GT 730もそんなGPUのひとつ。

 その要因として、ゲームをするならばハイスペックなGPUを選ぶし、ゲームをしないのであれば内蔵GPUで事足りるという実情がある。

 またエコPCを考える場合でも、内蔵GPUで済ませてしまうと、内蔵GPUで動作するゲームタイトルやCUDA、OpenGLなどを使用するアプリケーションの場合も、多くのシーンで問題がない。

高負荷時は、内蔵GPUより外付けGPUのほうが消費電力が低いってホント?

 では、どうしてローエンドに属するGeForce GT 730なのか? それはワットパフォーマンスにある。CPUに内蔵されたGPUと大差のない消費電力で、内蔵GPU以上にグラフィックス性能をアップできる。

 場合によっては内蔵GPUより外付けGPUのほうが消費電力が低くなるという。そう担当編集が力説するので、今回はその検証をしてみよう。

ロープロファイル対応でファンレスな
ASUSのGeForce GT 730

 編集部から届いたビデオカードは、ASUS「GT730-SL-1GD3-BRK」。GPUにNVIDIA GeForce GT 730を搭載している。コアクロック902MHz、メモリークロック1600MHz、メモリーバス64bit、ビデオメモリー1GBといった仕様で、HDMI×1、DVI×1、D-Sub×1を備えている。

GeForce GT 730搭載のASUS製ビデオカード「GT730-SL-1GD3-BRK」。実売価格は8500円前後

 またファンレス構造であるため、大型のヒートシンクを備えている点は、見た目での大きな特長といえるだろう。

 接続は、PCI Express x8。少し古く、かつケースの小さいPCにも取り付けられる可能性が高く、そういった環境でのスペックアップ用としてもいい位置にあるビデオカードだ。

巨大なヒートシンクでファンレスを実現したモデルで、ロープロファイルにも対応する。出力端子はHDMI×1、DVI×1、D-Sub×1を備えているので、マルチディスプレー用途にも使える

 数あるGeForce GT 730搭載製品の中で、なぜASUSを選んだのか? それは、製品に付属するASUS独自ツールの「GPU Tweak」にある。GPUコアクロックやメモリークロックを変更できるGPU-Zベースのツールだが、他社にない機能としてフレームレート固定機能がある。

 GPU負荷の低いゲームでもGPUはフルで動作してしまうため、無駄な電力消費と発熱が行なわれている。しかし、この機能を使ってフレームレートを30fpsなどに固定してしまえば、GPU負荷は低下。おのずと消費電力や発熱はダウンすることになる。

GPU Tweakの画面。Tuneタブにある、Frame Rate Targetをオンにすることでフレームレートを30fpsに固定できる。このほか、GPUの温度や使用率などをチェックしたり、オーバークロックをしたりもできる

 もちろん、ゲーム側の設定でフレームレートを固定することもできるが、「GPU Tweak」ならGPUコアクロックとともに調節して設定を保存しておけば、より低消費電力でのゲーミングも可能だ。

 GPU負荷をそれほど要求しないゲームタイトルの場合、ゲーム側の仕様が30fpsであることが多く、またそういった場合はGPUをフル稼働させる必要性はない。とくに小型なケースでGPU性能を求めるとまず直面するのが発熱問題なので、こういった機能は地味ながら重要なものだ。

 そして、Super Alloy Power(高品質電源回路)を搭載していることも、ASUSを選んだ理由の1つだ。これは、各種部品に独自調合した素材を用いることで高い耐久性や安定性を実現するASUS独自の機能で、下記の機能で構成されている。

Super Alloy Powerとは?
Super Alloy Power ビデオカードに搭載する各種部品の素材に独自に調合したオリジナル素材を使うことで、部品寿命や安定性、オーバークロック耐性の向上を実現したASUSオリジナルの高耐久高性能部品の名称
Super Alloy MOS 一般的なMOSFETチップより小型化を実現しつつ、対応電圧を向上させている。Super Hybrid Engineと組み合わせて最大15%性能がアップする。
Super Alloy Capacitor 従来から最長2.5倍の長寿命を実現するキャパシター(コンデンサー)。最大35℃の低温化を実現している。

 GPUクーラーこそメーカーオリジナルだが、基板はリファレンス準拠のママというビデオカードが多いなか、ASUSは高い品質と安定性、オーバークロック耐性を生み出す各種部品や設計へのこだわりをしっかり施しているのはうれしいところだ。

「Super Alloy Power」は、高耐久高性能部品の採用により、性能が最大15%アップ、キャパシターを最大35℃低温化し、寿命を最長2.5倍延長と、いいことづくめ。ローエンド製品でも高い品質と安定性を提供する

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