Mozillaは、16日に同社が開発・推進するオープンソースのモバイルOS「Firefox OS」の最新状況を報告した。ここでMozillaは、Firefox OS端末が現在28カ国で提供されており、「2014年中に日本でもKDDIから登場する」と語っている。ASCII.jpでもすでにお伝えしているように(関連記事)、KDDIは23日にイベントを予定しており、ここで国内発の本格的なFirefox OSスマートフォンを発表する見込みだ。
国内でも来週発表予定のFirefoxスマホ
フィリピンでは4000円の端末も
Firefox OSスマートフォンは2013年7月にスペインで登場以来、1年5ヵ月で28ヵ国に拡大した。オペレーターの数は14で、端末はZTE、Alcatel One Touch、LG、Huawei、Intex、Spice、Symphony、Zenなどのメーカーから14機種が登場しているという。最新の話題としては11月のフィリピン参入がある。端末は地元Cherry Mobileの「ACE」で、現在価格は1499フィリピンペソ。なんと約4000円だ。現時点では、世界最安値のFirefox OSスマホとなる。

シングルコアCPUに128MBメモリー、2Gのみの対応とミニマムなスペックだが、日本円で4000円のスマートフォンである
このほか、バングラデシュでもAlcatel One Touchが低価格のFirefox OSスマホを投入した。同国は9月に進出した市場で、Alcatel One Touchは2機種目。1機種目はSymphonyの「GoFox 15」である。
他のアジア圏では前述したように、今月KDDIが発表予定である。KDDIは2013年のFirefox OSローンチから参加しており、日本で展開する意図を明らかにしていた。その後、2014年中に端末を発表すると計画を説明していた。auは12月23日に「au Firefox OS Event」というイベントを開催予定であり、ここで端末が発表になるとみてよさそうだ。
地理的には中南米でも拡大しており、12月初めにTelefonicaの子会社であるMovistarがコスタリカで提供を開始した。MovistarはメキシコとチリでもAlcatel OneTouchの「Fire C」の提供を開始し、Firefox OSスマホの機種を拡充した。これにより中央アメリカを網羅した格好となる。さらに同社は間もなくアルゼンチンでもローンチ予定という。
欧州では、ロシアでMegaFonがFirefox OSスマホ(Alcatel OneTouchの「Fire C」)を発売した。Deutsche Telekomの子会社T-Mobileはすでに展開中のハンガリーとモンテネグロでそれぞれ「Fire E」「Fire C」の取り扱いを開始し、ラインナップを拡充している。
これらの市場に加えて、オーストラリアでも、大手電気チェーンJB Hi-FiがZTEの「Open C」の発売している。また、アフリカでも3社と提携しており、間もなく登場予定だ。
アプリストア「Firefox Marketplace」側でも強化が続いており、インド、バングラデシュ、欧州など複数の市場で地元向けのサービスが新たに公開されたという。
さらにはMicrosoftは「Outlook」「Bing Maps」「Bing Search」「MSN」をFirefox Marketにリリースしたほか、ブログプラットフォーム「WordPress」もFirefox OS向けに修正したアプリを公開した。ゲーム系ではバンダイナムコが「PAC-MAN Championship Edition Demo」を公開している。このほか、新たに公開されたアプリとして「Rdio」「Kobo」「DailyMotion」などがあるとのことだ。
