オーディオ+間接照明=Relit
Relitは一言で言えば、オーディオと間接照明が一体になったアイテムだ。
ヤマハは10月22日、ライティングオーディオシステム「Relit (レリット)」の新製品を発表した。「"灯り"と音楽の融合」というコンセプトのもとに開発されたオーディオ機器で、昨年12月に、第1弾である「LSX-700」が発売されている。
その続編が、コンパクトな持ち運び可能型システム「LSX-70」と、据え置き型システム「LSX-170」だ。
手軽に持ち運べる充電対応型、LSX-70
LSX-70は、リビングから書斎や寝室など、別の部屋に持ち運ぶことを想定したモデルだ。レザーグリップ仕上げで手になじむように配慮しているほか、充電式バッテリーを内蔵。オーディオ再生時は約8時間、オーディオを再生しながら照明を点灯させた場合は約3.5時間駆動するという。
本体サイズは、幅94×高さ241×奥行94mm、重量は約950g。価格は4万8600円で、11月中旬より全国で発売する。
据え置きモデル、LSX-170
LSX-170は据え置きモデルで、3cmソフトドームツィーターによる高域と、強力マグネット搭載の9cmウーファーによる低域により、やわらかくもスケール感のある音質を実現しているという。
本体サイズは、幅271×高さ290×奥行271mm、重量は約3.3kg。価格は6万4800円で、12月上旬より全国で発売する。
なお両モデルとも、カラバリは、サンライトゴールド、ダスクブロンズ、ナイトブラックの3色となる。
スマホやタブレットからアプリで操作可能
両モデルともBluetoothに対応しているほか、LEDライトは部屋の明るさに合わせて、LSX-70は5段階、LSX-170は10段階の明るさ調節が可能となっている。
また、専用アプリ「DTA CONTROLLER」との連携で使用できる「スマートタイマー」機能を搭載しており、タイマー設定した時間に合わせてライトと音楽のオン/オフを自動で切り替えることも可能だ。
「ヤマハという会社にとってはリスクのある製品」
発表会に登壇したヤマハミュージックジャパン AV・流通営業本部 本部長の猿谷徹氏は、「我々も、この商品を初めて見せられたときはびっくりした。このようなデザイン性のきわめて強い、ユニークな製品を世を出すことはリスクもあるだろう」と、Relitへの驚きを率直に語る。ヤマハという伝統のある会社にとって、Relitのような製品を世に出すことは、社風にそぐわない珍奇な試みと思われるかもしれない……というわけだ。
その一方で猿谷氏は「昨今、日本企業は元気がないと言われているが、独自の価値があるものを作れるかが問われているのではないか。私たちは、照明とオーディオが融合したこの製品で、新しい分野を切り開いていく活力があることをアピールしていきたい」と話し、Relitの革新性に自信を見せていた。
発表会では、実際に両モデルを聴き比べるデモが行われた。LSX-170は、低音が力強く響く一方で、高音も低域に埋もれることなくはっきりと聴き取れるように感じる。それに比べるとLSX-70は、やや低域を強調することで、小さなサイズでも音に迫力が出るように配慮されている印象を受けた。