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ラック列に並べる水冷式製品、現行モデル比で「24%の省エネ」を実現

シュナイダー、データセンター空調機「InRow」新モデル発表

2014年10月01日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 シュナイダーエレクトリックは9月30日、中~大規模データセンター向けの一体型水冷式局所空調機「InRow RC Chilled Water 300mm」を発表した。同日の事業説明会では、7月に発表した「EcoAisle」も含めた空調関連の製品戦略を説明した。

 今回発表されたのは、InRow RC Chilled Water 300mmの新製品で、標準的な冷水温度(7.2℃)に対応する「ACRC301S」と、高冷水温度(10.0℃)に対応する「ACRC301H」の2モデル。価格はオープンで、販売開始は10月末から。

ラックの横に設置されたInRow RC(ACRC301S)空調機。ラック背面側から吸気し、内部で冷却したのち前面側に排気する。4.3インチのカラータッチパネルも新たに搭載した

 ACRC301Sは、現行モデル(ACRC100)比で冷却能力を13%向上、風量を10%増加させた一方で、消費電力を9%削減している。これにより、成績係数(冷却能力÷消費電力)では24%の省エネ化を実現した。一方、ACRC301Hは、チラー側の省エネ効果の高い高冷水温度対応モデルで、成績係数と機器サイズは現行モデルと同等に抑えながら、冷却能力を75%向上、風量を44%増加させている。

 両モデルとも、全面に4.3インチのカラータッチパネルを搭載し、稼働状態がよりわかりやすくなった。また従来モデルと同様に、管理コンソールへのWebアクセスや、管理ソフトウェアスイート「StruxtureWare」を介した集中管理にも対応している。

新型HACS「EcoAisle」、国内未発表のフリークーリング製品も紹介

 説明会では、上述のInRow局所空調機のほか、7月発表のコンテインメントシステム「EcoAisle」、全体空調機「Uniflairシリーズ」なども含めた、シュナイダーのデータセンター空調製品戦略が紹介された。

市場トレンドの変遷。当初(1980年代)は冷媒式エアコンで部屋全体を冷却していたが、サーバーの高密度化=高発熱化に対応して局所空調製品が登場。空調効率化を意図したコンテインメントシステムも生まれた。最近では冷水設備を備えたビル/データセンターが増え、効率の良い水冷式空調機が注目されている

 EcoAisleは、シュナイダーが従来から提供してきたHACS(Hot Aisle Containment System)の最新版だ。HACSは、サーバーラックの排熱が溜まるホットアイルにドアや天井を設けて密閉することで、熱気の拡散や回り込みを遮断して空調効率を高めるシステム。

 EcoAisleでは、新たにHACS内部/外部の気圧バランスを監視し、InRow空調機のファン回転数を自動制御して内部が正圧にならないよう調整する「Active Flow Control」機能を備えている。内部の気圧が外部よりも高くなる(正圧になる)と、熱気が外部に逆流したり、漏れ出したりする原因となるからだ。

 また、排熱を逃すことなく天井裏のダクト(天井プレナム)に誘導し、全体空調機のUniflairに循環させることで空調効率を高める「ホットアイルダクト」も新たに追加されている。これにより、局所空調だけでなく全体空調でも高効率な運用を可能にしている。

シュナイダーが7月に発表したEcoAisleは、InRowシリーズによる局所空調、Uniflairシリーズによる全体冷却の両方で冷却効率を最適化する。高密度=高発熱ゾーンには局所空調、低密度=低発熱ゾーンには全体空調が適している

 なお、今後のシュナイダーの展開として、外気冷却(フリークーリング)システム「EcoBreeze」も紹介された。この製品は国内未発表だが、外気冷却と気化熱冷却、圧縮機+冷却コイルという3方式を組み合わせて、データセンター内で温められた排気を冷却する仕組みだ。

フリークーリングシステム「EcoBreeze」。国内未発表製品だが、より効率的な空調を可能にする

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