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オートリバースのダブルカセット仕様

昭和世代歓喜な新ダブルカセットデッキの実用的な機能とは

2014年07月20日 12時00分更新

文● 四本淑三

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手間のかからない「オートリバースのダブルカセットデッキ」

 まず平成世代向けに説明しますと、この「ダブルカセットデッキ」というものは、カセットテープをコピーするためのものです。W-890RmkIIには、カセットテープの録再システムが2系統入っており、片方の「TAPE I」で再生しながら、それを「TAPE II」で録音します。

左側が「TAPE I」、右側が「TAPE II」

 こうしたダブルカセットデッキは「録音しておいたFM番組を編集してマイ・ベストテープを作る」といったものから、「録音したテープを友だちにあげる」「友達から借りたテープをダビングする」といった、今だったらどこぞの団体さんが血相変えて飛んできそうなニーズを満たすためにありました。

 うらやましいですか? まあ、そうでもないですよね。カセットテープは磁気でアナログ的に音声を記録するので、その信号をコピーする際には必ず信号の劣化が生じます。だから大目に見てもらえたというところもあるのでしょう。

 で、話を戻しまして、カセットテープにはアナログレコードのように、A面とB面があります。A面が終わったら、手動でカセットテープを取り出して裏返し、B面を表にして入れなおす。そしてまた録音、あるいは再生ボタンを押すというのが普通の操作です。文字通り、手間がかかります。

カセットテープはこんな風に取り出したり入れたりします

 ですが「オートリバース」はカセットテープを入れっぱなしでOK。A面の録再が終わったら、自動的にヘッドが180度回転し、またテープの回転方向が逆転してB面の録再が始まります。

奥に見えるのがヘッドで、これが磁気テープに接触して信号を記録します。これがリバース時には、くるっと180度回転するわけです。W-890RMKIIは2ヘッド方式で、銀色に光っている大きなほうが録音/再生兼用ヘッド、黒いほうが消去ヘッド。録音時には、消去ヘッドで過去に記録された磁気データを消しながら、録音/再生兼用ヘッドで新たな信号を記録していきます

(次ページでは、「オートリバースとダブルカセットを生かした便利な機能」

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