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NewsPicks編集部が答えるビジネスメディアのプラットホーム(後編)

必要なのはニコニコ動画的な思い切り

2014年07月07日 07時00分更新

北島幹雄(Mikio Kitashima)/アスキークラウド編集部

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 経済メディア専門のニュースアプリ・NewsPicks(ニューズピックス)に編集部が誕生した。前編に続いて、ビジネスメディアのプラットホームや編集部の展望について、ユーザベース代表取締役共同経営者 梅田 優祐氏、NewsPicks編集長 佐々木紀彦氏に聞いた。

梅田氏と佐々木氏
株式会社ユーザベース代表取締役共同経営者の梅田優祐氏(右)と執行役員NewsPicks編集長の佐々木紀彦氏(左)

──NewsPicksの現在の利用者数は?

梅田 しかるべきタイミングでお伝えします。マスほどではなく、全然少ないです。

──数値目標はどこまでを考えていますか?

佐々木 PVという指標はもうありません。ユーザー数、なかでもアクティブユーザー数が大事になります。日経の電子版有料会員が4000円で33万人だそうなので、そこまでのポテンシャルが日本で見えている以上、中長期的に目指したいです。

──現状、NewsPicksのランキング上位は無料記事がほとんどですが、有料記事の見せ方はどのように考えていますか?

梅田 有料記事のランクインは至難の業です。24時間以内にコメントがついたものが上に行くだけのロジックで、市場の原理に任せています。やってみてわかったのは、コメントしやすい記事が、重要な記事ではないことです。コメントがつきやすいのは、仕事効率10倍といったライフハックや、教育関連になります。ユーザーが選ぶものは変えませんが、カテゴリー分けなどで調整していこうと思っています。

──編集者は無料と有料の記事を作るとのことですが、集客のための無料記事と、有料記事の違いは大きいでしょう。それぞれをどのように出しわけますか?

佐々木 明確には分けずに、有料のものも一部無料で出すようなやり方などがあると思います。無料の記事はそのまま配布されることも大事ですが、SmartNewsやヤフートピックスに取り上げられるようなノウハウを東洋経済オンラインでも研究していました。ヤフトピならディズニーや外食ネタ、テレビなどが取り上げられやすいといった点ですね。一方で有料では、試行錯誤ですが、雑誌や書籍で培ってきたスキルが生きると思います。本と連動したコンテンツを意識して、トライアンドエラーしながら変えていく予定です。

──ということは、無料はウェブ記事、有料は旧来メディアを踏襲するのでしょうか?

佐々木 踏襲とは違います。旧来メディアのやり方を取り入れながら、進化させる感じです。紙とウェブでダブる部分はありますが、やはり違うところがあります。そこをウェブならではの形で研究していきます。インフォグラフィックスのウェブに適した進化や、海外記事をどんどん引っ張ってきて翻訳するなどがその一例です。

──有料課金読者の囲い込み、記事以外のサービスはどのように考えていますか?

梅田 コンテンツだけでないパッケージサービスのイメージを考えています。過去記事の検索やリアルイベントの優先招待など、全部アイデアベースですが(笑)。アマゾンがAmazonプライムのなかでいろいろなパッケージを始めているので、そちらに近いですね。せっかくデジタルのコンテンツなので、1500円のパッケージに入るとあらゆる情報感度が高くなる、そういう世界を作りたいです。

──旧来の経済メディアが紙とコンテンツへの課金だったのに対して、サービスも加えると収益構造でのハードルが上がるのではないでしょうか?

梅田 誰もやっていないので、形を作るしかありません。世の中のデジタルメディアの慣習を見ると500円がほとんど。なんとなくウェブで成り立つのが500円という常識があるので、まずは3倍にしました。なぜなら経済ブランドメディアは、一定のビジネスパーソンに深く入るものだからです。どうやったら買ってもらえるか、機能やコンテンツで金額は下げずに、というのが今考えていることです。値段を下げるのは本当に簡単なことなので。それがデファクトになり、思考停止にならないようにしたいです。コンテンツとのミックスができるのは、デジタルならではの良さです。


(次ページに続く)

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