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メロンパンでコンゴを救う女子大生

2014年05月17日 07時00分更新

文● 伊藤達哉(Tatsuya Ito)/アスキークラウド編集部

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インターネットを通じて個人や団体が資金提供を募るクラウドファンディングが、ここ数年日本でも広がりを見せている。専修大学3年生の平井 萌さんは、クラウドファンディングを利用してコンゴの悲惨な現状を日本国内に発信している。

 アフリカ中部に位置するコンゴでは紛争が続いており、死者が540万人を越える「世界最大の紛争」と言われている。今でも1日1500人が死んでいる。 紛争の原因は、パソコンやゲーム機に使われている天然資源のレアメタルだ。紛争に巻き込まれるのは幼い子どもたち。麻薬やアルコールで洗脳し家族や身内を殺させることで、人殺しに対する感覚を麻痺させて紛争地に兵士として参加させる。女性に対する性暴力もひどく、一部の地域ではレイプが慣習化しているという。

「わたしは、メロンパンでコンゴを救うことに決めました」と語る、プロジェクトオーナーの平井 萌さん。

 平井さんは、米国のNPOが発信するフェイスブックからコンゴの現状を知った。大学で国際協力のサークルに所属しており、手始めにツイッターやフェイスブックを通じてコンゴの現状を自分なりに広めた。ソーシャルメディアを通じて友人だけでなく面識のない人も合わせて20人程度の賛同者を集め、都内のカフェを貸し切って国際協力のワークショップも開催。コンゴの郷土料理を作ったり、プロジェクターでコンゴの現状を紹介する動画を流したりした。SNSで情報を得た参加者は皆、国際問題に関心が高かったという。

「コンゴの問題に関心がない人たちに知ってもらうにはどうすればいいのか」

 平井さんは大好きなメロンパンを通してコンゴの現状を広めようと考えた。メロンパン好きを集めてメロンパンフェスティバルを開催し、そこでコンゴの紛争を広めれば多くの人に知ってもらえるからだ。当然、イベントを開催するには資金が必要になる。そんなときにインターネットで見つけたのが20代の大学生を対象にした「20万円あったら何がしたいか」という募集だった。平井さんはお金がもらえると思い応募したが、「クラウドファンディング」だと知ったのは選考に通過してからだった。

「わたしは、メロンパンでコンゴを救うことを決めました」というプロジェクトで支援者を募集。取材時に支援金は7万円程度だったが、最終的には約26万円を集めプロジェクトの支援が決定。平井さんは「知らない人が金銭支援をしてくれるのは、経験したことのない感動」とクラウドファンディングの効果に驚きをみせた。

 金銭的支援が得られ、メロンパンフェスティバルは8月9日に開催される。社会貢献に興味がなかった女子大生でもプロジェクト次第ではクラウドファンディングで支援が得られる。メロンパンを使った国際協力プロジェクトが動き出す。


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