ベトナムで制限されているはずのFacebookで情報が広がる!
ところで、ベトナムではFacebookが制限されている(参考記事Facebookが使えない!? ベトナムネット検閲事情)。ベトナムで普通にアクセスするとFacebookのサイトにアクセスできないことがあるが、DNSをGoogle Public DNSなどに設定することにより、利用することができる。
中国よりもベトナムの壁越えはずっと簡単で、かつFacebookのニーズが高いことからその知名度は非常に高い。
ベトナムの各ニュースサイトでは、Facebookでシェアをするボタンと「いいね!」ボタンが設置されている。今回の中国との問題は大きな注目が集まることから、ときに数千、数万ものいいね!がつき、シェアされていく。
Facebookではベトナム人によりこの問題に関して多くの書き込みがされていて、特に行き過ぎた破壊行為について制止すべきという声があがっている。
また、外国に知ってもらおうとさまざまなイラストを描く動きもある。反中・嫌中感情が盛り上がる中で、ベトナムの番組で女性の歌手がチャイナドレス風の服を着て歌うと、不謹慎だという不満の声があがったこともあった。
中国製品の不買運動にも発展!?
ベトナム国内では「本国より品質が悪いものばかりが販売されている」と噂の中国製品の不買の声がさらに大きくなっている。
ベトナムはまさに今、スマートフォンとそのアプリが普及いる最中である。その中で、ファーウェイやレノボや小米(シャオミ)などの中国メーカーのスマートフォンを一層拒み、またアプリにしても中国の「Wechat(微信)」から、LINEやWhatsappなどへと乗り換えるユーザーの声も聞こえてくる。中国企業は外国市場に進出したいが、一方で中国の海外戦略で足止めされるというジレンマに苦しむ。
ベトナムが利用を制限しているFacebookで、多くの人がこの南シナ海の事件とデモをキーに集まり、あおるにしろ抑えるにしろ愛国を訴え、シェアと「いいネ!」で意見の拡散と投票が行なわれている。
この先、ネットで団結するベトナム人はどういう動きを見せるのだろうか、気になるところだ。
なお、在ホーチミン日本国総領事館からデモに関する注意喚起が出ている。問題後に日本人が中国人と間違われる、ないしは間違われそうになったケースをよく聞く。ベトナムに行かれる方は十分な注意を。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。当サイト内で、ブログ「中国リアルIT事情」も絶賛更新中。書籍では「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)を執筆。最新著作は「日本人が知らない中国インターネット市場[2011.11-2012.10] 現地発ITジャーナリストが報告する5億人市場の真実」(インプレスR&D)。
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