日本でのIE人気も磐石ではない!?
世界のトップシェアはChrome! IE天下の日本は少数派
2014年05月05日 09時00分更新
日本と世界ではIEとChromeの割合が逆転!?
一方、日本は様子が異なる。トップはIE(49.61%)、2位はChrome(23.61%)、3位Firefox(12.87%)、4位Safari(9.93%)、5位Opera(1.13%)となっている。なんと世界シェアとは対照的に、Chrome:IE=約1:2と逆転しているのだ。
ただし、日本でのIEは盤石なわけではない。2008年からの推移を見てみると、世界シェアに比べると緩やかだがIEは徐々にシェアを減らしつつあるのだ。2008年の71.46%から2013年には49.61%と20%以上も減っている。そしてChromeは世界シェアに比べると緩やかだが、一貫して増え続けている。2012年7月にはFirefoxを抜き、2位に踊り出た。
日本のブラウザーシェア(2014年3月時点) | ||
---|---|---|
順位 | ブラウザー | シェア |
1 | Internet Explorer | 49.61% |
2 | Chrome | 23.61% |
3 | Firefox | 12.87% |
4 | Safari | 9.93% |
5 | Opera | 1.13% |
※StatCounter調べ
新バージョンに移行が進まないIE
ここからは、ブラウザーのバージョンも含めたシェアを見ていこう。Net Applicationsから2014年3月に発表されたブラウザーシェア調査によると、IE8が21.14%と約2割を占めてトップ。2位Chromeは17.52%、3位Firefoxは17.27%、4位IE11は15.71%、5位IE9は8.76%、6位IE10は7.12%、7位Safariが5.68%、8位IE6が4.15%、9位Operaが1.20%、10位IE7が0.80%となっている。
なお、元データでIE以外のブラウザーはバージョンごとの違いを取り上げていないが、理由は明記されていない。IE以外はシェアが少ないためにまとめた可能性が考えられる。また、シェアを推定するにあたり、StatCounterは同じサイトへの総アクセス数を、Net Applicationsはユニークビジター数をそれぞれ用いている。計測方法が異なるため、合計した数値がかなり異なっている点に注意。
2009年に登場したIE8のシェアが一番高く、2011年に出たIE9、2012年に出たIE10、2013年に出たIE11には移行が進んでいないことが見て取れる。OSと同様、IEでもバージョンが古いIE8のほうがシェアが高いという逆転現象が起きているのだ。
世界のブラウザーシェア(バージョン別/2014年3月時点) | ||
---|---|---|
順位 | ブラウザー | シェア |
1 | IE8 | 21.14% |
2 | Chrome | 17.52% |
3 | Firefox | 17.27% |
4 | IE11 | 15.71% |
5 | IE9 | 8.76% |
6 | IE10 | 7.12% |
7 | Safari | 5.68% |
8 | IE6 | 4.15% |
9 | Opera | 1.20% |
10 | IE7 | 0.80% |
※Net Applications調べ。
IE8はWindows 7に標準装備されているため、Windows 7のシェアの高さがIE8のシェアとつながっていると考えられる。また、現在でもOSシェアの3割を握るWindows XPにはIE8までしか対応していない。これもIE8のシェアが高く、IE9のシェアが低い一因かもしれない。
IEがトップの国は日本以外に中国、南アフリカ、そしてグリーンランド等が挙げられる。Firefoxがトップの国はドイツ、ポーランド、イラン、イラク、アフリカ、インドネシア諸島等だ。対してChromeは、北米、南米、ヨーロッパ、ロシア、オセアニア等、多くの国でトップシェアを握っている。
MicrosoftのWindows/IEは徐々にシェアを減らしつつあるが、日本も含めシェアトップに留まっている国は残っている。Microsoftにとっては、ここ数年が正念場だろう。
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