先月、北京でインターネットテレビに関する展示会「中国国際広播電視信息網絡展覧会(CCBN:China Content Broadcasting Network)」を見に行った。
配信機器や撮影機器についても展示していたが、今回は会場でもっとも多く見かけたデジタルチューナーやセットトップボックスなどのコンシューマー向け機器を紹介したい。
中国の薄型テレビはチューナーレス!?
外付けデジタルチューナー or セットトップボックスが一般的
中国でもすでに地デジ化は行なわれているが、中国では日本のように地デジチューナー内蔵のテレビを買い替えるという動きは少ない。現在発売されている多くの薄型テレビに地デジチューナーは内蔵せず、地デジチューナーは各地域のテレビ局の営業所でカードとセットで購入する。
セットトップボックスがスマートテレビよりもヒットしている現状があり、中国の消費者のマスには、スマートでないコストパフォーマンスの高いテレビ+それに繋げるセットトップボックスやデジタルチューナー、というニーズがあるように思う。
展覧会では、「創維」(Skyworth)や「海信」(Hisense)、「TCL」といった中国の大手家電メーカーから、中小のベンチャー企業までさまざまな企業が展示会場内で、デジタルチューナーやセットトップボックスを発表していた。
セットトップボックスを使う人の
18%が利用する「ゲーム」機能
会場内で目立ち、人が集まっていたのはゲーム分野である。Wiiリモコンのようなリモコン型コントローラーや、Kinectセンサーのような入力装置を備えたセットトップボックス、自転車型の専用コントローラーを用意したセットトップボックス、USBコントローラーを繋いで昔のさまざまなプラットフォームの海賊版ゲームや中国の中世が舞台の武侠ゲームが遊べるセットトップボックスなど、さまざまな遊び方ができる製品が目立った。
騰訊(Tencent)のポータルサイト「qq.com」の調査によれば、スマートテレビでもっとも利用する用途で、「ゲーム」と回答した人が18%もいた。ゲーム以外の回答では、「テレビ」が56%、「ネット動画」が9%、「ニュース閲読」が7%、「写真を見る」「ショッピング」がそれぞれ1%となった。
ネット動画に関しては、テレビで動画配信できる企業は政府のライセンス制により決まっていることから、いずれかの企業と提携し、動画を配信する。こちらもプッシュしているメーカーは多かった。
動画とゲームは、セットトップボックスだけでなく、デジタルチューナーメーカーでもアピールしていた。デジタルチューナーは昔は性能が低かったが、スマホ向け同様のゲームが遊べるほど高性能化している。
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