スマホなしではアングルの確認ができない
ソニーの“レンズスタイルカメラ”
2013年秋にソニーが発売した“レンズスタイルカメラ”こと「DSC-QX10」は、デジタルカメラで大きなスペースとコストを占めるデジタルファインダー部分(ライブビュー)を、普及期に入ったスマートフォンに肩代わりさせたるという新しい発想のデジタルカメラだ。
ファインダーを除くデジカメの基本機能すべてをレンズ部分に詰め込んだために、レンズスタイルカメラ単体でも撮影は行なうことができる。ただし、無線LANで接続されたスマホのディスプレーで、現在レンズカメラが見ている被写体を確認しないとレンズがいったい何を撮影しているのかさっぱり分からない。
レンズスタイルカメラは物理的に撮影をするカメラ部分と、そのプロセスや結果をモニターをする部分の2つに分けたために、今まで考えられなかった独特のアングル撮影ができたり、フレキシブルな撮影スタイルを実現できる反面、レンズスタイルカメラ単体ではほとんど何の役にもたたないデジタルカメラになってしまった。
筆者は、発売日にレンズスタイルカメラを手に入れて以来“お散歩スナップカメラ”として、コンパクトさを活かして、何とか本体だけで確実な被写体の撮影を実現したいと考えていた。
標準設定での撮影なら慣れによる撮影精度向上も多少はあるが、光学10倍ズームで遠くを撮影しようとした場合、(デジタルファインダーとしての)スマートフォンなしの撮影は常人にはほぼ不可能だ。
実際に、たった5mほど先にいる野良猫を撮影しようとして、手元のレンズスタイルカメラがたった1度だけ上下左右にブレたらもう野良猫はフレーム内にはいない。なので、レンズスタイルカメラ単体で“お散歩スナップカメラ”を実現するには、現在の物理的なフォーカスエリアをスマホなしでも撮影者に具体的に理解させる機能を持たせる必要がある。
そこで思い浮かぶのは、遠くの標的を狙う目的で銃に取り付ける「照準器」という便利な道具である。正確な照準器であれば効果もそれなりにあるだろうが、要求精度を出すにはかなり高額になってしまう。そんなこんなで最終的にはモデルガン用のレーザーサイト(レーザー光線を使用する照準器)を利用することになった。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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