ともに現在はソフトバンクグループのイー・アクセス(イー・モバイル)とウィルコムが2014年4月1日に合併することで、基本合意に達したと発表された。
イー・アクセスは2013年1月に、ウィルコムは2010年12月にソフトバンクの傘下に入り、データ通信や低料金の音声専用端末など、同じグループのソフトバンクモバイルにはないサービスを相互補完する形で事業を継続してきた。同時に2013年1月からは、イー・モバイル/ウィルコムそれぞれのキャリアショップで相互の商品を扱うなど、連携も進められている。
今回の合併により、契約数で1000万を超す移動通信サービスの企業が誕生するが(イー・アクセスが約440万、ウィルコムが約570万)、両社のリリースによれば、特に市場拡大が期待できるスマートフォン分野に注力する予定とのこと。
なお、合併後の社名やブランド名については今後発表されるが、社長には現在イー・アクセスの代表取締役社長を務めるエリック・ガン氏が就く予定。
イー・アクセスは、DDIの創業メンバーで、ウィルコムの前身であるDDIポケットの立ち上げにも関わった千本倖生氏(現取締役名誉会長)が1999年に設立。当初はADSLサービスを展開した。2005年には携帯電話事業への参入を発表し、子会社としてイー・モバイルを設立(2011年にイー・アクセスに吸収)。2007年より携帯電話サービスを開始。2013年1月にソフトバンクの子会社となった。
一方、ウィルコムはDDIが中心となり地域会社が設立され、「DDIポケット」のブランド名で1995年にPHSサービスをスタート。データ通信サービスやインターネットメールなど、先進的なサービスを展開した。2004年にカーライルが筆頭株主となり、2005年にはウィルコムに社名を変更。2010年2月の経営破綻を経て、ソフトバンク傘下入り。2012年には契約数も過去の最高値を更新するなど、再生を果たしている。