ソフトバンクは、同社が100%の株式を所有するウィルコムが、東京地方裁判所からの会社更生手続終結の決定を受け、連結子会社になったと発表した。
ウィルコムは2010年2月に会社更生手続開始の申立を行ない、実質的に破綻。2010年8月にソフトバンクが同社のスポンサーとなり、事業家管財人を派遣するなど、更生手続を進めてきた。
その間、2010年12月には、やはりソフトバンクの支援のもと、ウィルコムのXGP方式によるデータ通信サービスをWireless City Planning社に分離。TD-LTEと互換性を持つ「SoftBank 4G」としてサービスを開始した。また、PHS事業でも2011年1月には契約数が純増に転換し、現在545万契約にまで拡大している。
このような業績の改善にともない、現在残されている約271億円の債権を繰上弁済したうえで更生手続を終結することとなった。なお、ウィルコムの代表取締役社長は、これまでも事業家管財人兼代表取締役社長である宮内 謙氏(ソフトバンク代表取締役副社長を兼務)が引き続き務める。
2011年6月にはソフトバンクグループが集まる東京汐留ビルディングに本社を移転したほか、キャリアショップではiPhoneやイー・モバイルの端末を扱うなど、すでにソフトバンクグループの一員として事業を行なってきたウィルコムだが、今回の連結子会社化によって、さらにスピーティーかつ新しいサービスの展開が期待できる。