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電気? 水素? 東京モーターショーで見えるエコカー最前線!

2013年11月26日 10時00分更新

文● 北森涼介 写真●北森涼介

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次世代ECOカーのロードマップが見えてきた!

 今回の東京モーターショーでトヨタは燃料電池車の量産を目指したコンセプトカーを出展した。

 「FCVコンセプト」と名付けられたそれは、2020年までに現在のクラウン程度の価格で販売開始することを目標にしている。燃料電池車の燃料は水素であり、誤解を恐れず平たく言えば水素(H)が水(H2O)になろうとするエネルギーで発電し、その電気で走行するものだ。現状では数千万円もする燃料電池車を購入するのはほぼ無理だが、それを今の高級車レベルにまで金額を下げるポイントは、量産車を賄えるだけの水素スタンドなどインフラ設備の充実にかかっている。

 鉄鋼業界や石油元売業界などが、生産過程で発生する水素を効率よく流通させることを目指しての開発が始っていることも燃料電池車の価格を抑える要因となっていることは間違いない。

日産「eNV200」。商用のEVバンだ

 日産がもうすぐ発売を開始するといわれるeNV200という商用EVバン。一定の決まったルートを走るルーティーンな流通では航続距離にシビアになる必要が無く、ガソリンよりコストのかからないEVはまさにうってつけの存在だ。コストといえばEVはガソリン車に比べ構成パーツが少なく、メンテナンス費用も格段に安く上がることも実証実験などで明らかになっているため、流通業界待望のEVとなっている。

EVの代表選手とも言える日産「リーフ」

 乗用車タイプのEVは、システムの親和性の高さから自動運転技術が搭載され、近距離移動に活躍していくだろうという予測されている。この日産リーフも、フロントコーナーやリアドアサイドなどにレーダーセンサーを搭載し、GPSや車速センサー等と組合せた自動運転モデルで、安陪首相を乗せて自動運転デモ走行などを行なった車両である。

シティーコミューターとしても注目されているマイクロEV

 そして、日々の通勤や買物など限定された用途には2人乗りのマイクロEVが注目されている。車両重量300kg程度、電池容量6kw/h程度、航続距離100km未満の安価で簡素なマイクロEVは、国土交通省のマイクロモビリティー構想もあって、各社が力を入れている分野でもある。

 これらを俯瞰して見てみると、長距離の都市間移動は水素、都市内移動は電気という棲み分けが始っているようだ。燃料電池車を含めた水素動力車はこれからの登場であるが、現状ではハイブリッド車がその部分を担っているといえる。

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