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コンビニATMは便利ですか?

2013年11月20日 05時35分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 あなたはコンビニATMを利用していますか? マイボイスコムが毎年行っている「コンビニATMに関するアンケート調査」の今年の結果によると、「週1回以上」の利用者は5.7%、「月2~3回」は15.5%、「月に1回」は12.6%となり、「月1回以上」の利用者は33.8%となった。

 これを過去の調査と比較した場合、6年前の2007年調査では「月1回以上」の利用者が40.3%でほぼ横ばい。利用したことがないという回答者は2007年の37.2%から13年の33.8%へ3.4ポイント減り、コンビニATM利用の未経験者は減少傾向にある。しかし、「年に1回」「それ(年に1回)以下」「利用したことがない」の合計で見てみると、2007年の40.3%から13年の41.8%へとほぼ変わらない結果。つまり、この6年間にはATMを設置するコンビニが増え、サービスも向上しているにもかかわらず、利用度に変化がなかったのだ。利用者は果たして、コンビニATMがどれほど便利だと感じているのだろうか――。

 実はいま、銀行のコンビニATM離れが進んでいる。たとえば、三菱東京UFJ銀行は12月20日から同行ATMのサービスを拡充。ATM利用料が無料の時間帯を平日夜間や土日祝にも広げるほか、ATM営業時間を延長する予定だ。一方、提携先コンビニATMの利用料をすべて有料化する。コンビニのATMではなく自行のATMの利用をうながすのが狙いとなる。

 また、月刊「アスキークラウド」創刊3号(11月号/9月24日発売)の「特集 ユニークなサービスで顧客を取り戻せ 『現金無用』におびえる銀行サバイバル」という記事で紹介しているように、岐阜県の大垣共立銀行は全国で初めて手のひらの静脈情報のみで使えるATMを開発し、災害時でもキャッシュカードなしでのATM利用を可能とした。コンビニのように雑誌の立ち読みや飲食のスペースを設ける店舗も開設している。銀行ATMとコンビニATMが共存ではなく競争する時代に突入したと言える。

 なお、大垣共立銀行ではユニークなATMの1つとして現金が当たるゲーム機能付きATMも開設している。これは月刊「アスキークラウド」創刊4号(12月号/10月24日発売)の記事「日常をゲームに変えるゲーミフィケーションの功罪」で触れたゲーミフィケーション、すなわちゲームの要素をビジネスに活かす事例としても注目される。

コンビニATMの利用頻度

コンビニATMの利用頻度

関連サイト
■マイボイスコム

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