日本通信販売協会は11月13日、同社が運営する「通販110番」に寄せられた2013年度上半期の相談件数が、前年比57.1%増の4309件になったと発表した。
なかでも、インターネットで商品を販売するよう見せかけ、振り込ませたお金をだまし取ったり、コピー商品を送りつけたりする手口で消費者を欺く「ネット通販詐欺サイト」に関する被害相談件数は、前年比6.8倍の1701件に急増した。これまでは、被害の多くで「外国人個人名の振込口座へ入金を促される」という特徴が見られたが、最近では日本語のサイトや日本人名の振込口座により国内の業者を装うケースや、有名ネット通販店舗のウェブサイトをコピーした偽装サイトを運営するなど、手口が巧妙化している。
また、2013年度上半期に「通販110番」によせられた「ネット通販詐欺サイト」によるトラブル相談のサンプリングデータによる傾向では、相談件数が多かったのは、「バッグ」(24.1%)、「靴・スニーカー」(17.4%)、「時計」(10.2%)だった。以前は、高級ブランド品を騙るケースが多く見られたが、最近は被害に遭う当該商品の平均金額が1万3000円前後まで下がり、被害金額の幅が広がっている。
手口の特徴は「注文時にクレジットカードでの支払いを指定した後に、業者の何らかの都合により銀行振込を促された」「振込先口座名が外国の個人名」という特徴が見られた。