6月3日グランドハイアット台北にて、Firefoxなどを展開するMozilaと、世界有数のIT系製造メーカーFOXCONNが共同記者会見を行なった。
記者会見で発表されたのは、Mozilaが開発中のモバイル端末向けOS「FirefoxOS」を搭載する端末の開発に、FOXCONNが全面的に協力し、共同で開発するというもの。FOXCONNからゼネラルマネージャー劉揚偉氏、Mozilaからはアジアエリア経営最高責任者の宮力氏の2人が登壇した。
FOXCONNとMozilaが共同で端末を開発するということは、FOXCONNがコンシューマ向けプロダクツを提供するのかといった憶測も流れたが、FOXCONNの劉揚偉氏によると「FOXCONNはFOXCONNブランドのプロダクツは出さない。各プロダクツメーカー向けにソリューションを提供したい」と回答。あくまでも製造メーカーに、開発ノウハウや部品提供を行なっていくことを宣言した。
また、GoogleのNexusシリーズのようなものが登場するのかといった質問に対しても「FOXCONNはソリューションを提供するだけ。そういった製品が発売されるかはMozilaと各メーカーが決めること」と答えた。
これまでもiPhoneやAndroid端末などの製造を数多く手がけてきたFOXCONNが、なぜ「FirefoxOS」の開発に協力することになったのだろうか。これはFOXCONNが掲げる“八屏一網一雲”という、8つデバイス(スマートフォン、タブレット、ノートPC、オールインワンPC、ポータブルTV、スマートTV、電子ホワイトボード、LEDディスプレー)を、1つのネットワークの共通プラットフォームとして使用するクラウドサービスを実現するのに最適なOSが「FirefoxOS」だからとのこと。
開発の状況だが、タブレット2機種、スマートフォン3機種の5機種を開発中だが、発売日はまだ未定となっている。今回、お披露目された5つの端末のうち、スマートフォン2機種がZTEとALCATEL製であることが発表された。
残りのタブレット2機種とスマートフォン1機種については、まだ発売されることが決定していないので、メーカーは公表できないとのことだった。
既存のiOSやAndroidOSとの違いについて、宮力氏は「FirefoxOSは、既存の端末のようにアプリケーションを端末のタイプ毎に開発する必要はなく、HTML5で共通化されたプラットフォームとして1つのウェブAPPを開発するだけで済む。これは非常に大きな利点といえる」と語った。
また提供されるハードのみではなく、ソフトメーカーも、TwitterやFacebook、eBay、boxといったネットワークサービスに加えて、EAなどのゲーム、エンターテイメント系のメーカーも参加しているとのことだ。
気になる「FirefoxOS」搭載端末の発売時期は、明確な発表はなかったが、同OSを搭載した実機がお披露目されたことで、発売の時期はそう遠くないことが予想される。

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