このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第38回

イロモノか王道か? MEDIAS Wの可能性を探る

2013年05月14日 12時00分更新

文● 林 佑樹

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

2画面を活用するカメラ

 本機にはカメラがひとつあるだけ。試用開始当初はインカメラがないのか……と思ったのだが、シングルモード時のときにカメラアプリを立ち上げ、アウトカメラ/インカメラ切り替えボタンをタップすると、右画面が点灯してインカメラモードになるのだ。実行してみると納得なのだが、2画面あるからインカメラいらないじゃーん! 810万画素の強力なインカメラになるぞー! LEDライトも使えるぞー! 的なノリを感じて、しばらく笑い転げていた。ともあれ、画面を見ながらの自分撮りのみに絞ると最強クラスのスマホだ。

 カメラは810万画素で、ユニットは「Exmor R for mobile」。EXIFを見る限りでは、開放値はF2.4。Exmor R for mobileはすっかりスマホの定番カメラユニットになっているが、だいぶチューニングが施されており、Exmor R for mobileとは思えない発色になっている。いい意味で渋い色合いになりやすい。また瞬撮カメラ機能もあり、撮影はとてもスムーズに行なえる。露出補正やホワイトバランス、シーン設定など、コンデジ的な基本機能はすべて備えているだけでなく、クセもなく使いやすいカメラだ。

 以下で紹介する写真はすべて、解像度はフルの2448×3264ドットで撮影しているので、チェックする場合は注意してほしい。

ご飯写真を撮影したもの。白熱灯下での撮影だったが、フラットな色合いになるようがんばっていた。美味しく見せるのならば、写真加工アプリで気持ち赤味を足せばOK

試用中に遭遇したハイランダーさんを撮影。やる気のないポーズが最高なのは置いておくとして、飽和しやすい赤系のグラデーションもキレイに再現してくれている

晴天下の写真。派手にならないよう抑え気味の描写だ

曇空時。非常に素直な発色だ

室内の場合も、環境光でホワイトバランスを取っているものの、6500K前後の色温度になるよう調整を行なうのが仕様のようだ

夜間撮影はだいぶ苦手だと感じた。まったくフォーカスが合わない。感度自体は高いので、フォーカスを合わせやすい物体があるときのみ活躍だろうか

スマホを楽しむへビーユーザーは即保護を推奨
スマホ初心者は眺めるだけがいいかも?

 正直なところ、よく考えられているが、にじみ出るカブキモノ感を考えると、スマホ初心者……とくに初めてのスマホユーザーにはひどくオススメできない。とにかくクセが強い点に尽きる。シングルモードならば普通のスマホなのだが、開いた時点で使い方がいわゆるスマホのお作法からは大きく離れてしまう。何も知らないからこそすぐになじめるかもしれないが……。相談してもマトを得た返事をもらえるユーザーが周辺にいない可能性のほうが高そうなので、眺めるだけにしておくといいだろう。

 逆にスマホを楽しむへビーユーザーであれば、「IS01」のように弄って愛せる端末になるだろう。右画面用アプリがどれだけ増えてくるか次第だが、現状でも何かと便利であることに違いはない。とにかく、コレクターならば店頭に並んでいるうちに確保しておきたい。ともあれ、後悔よりも面白いが優先されまくる端末なので、筆者もギャラが入ったら確保しようと思う。

NTTドコモ「MEDIAS W N-05E」の主なスペック
メーカー NECカシオ
ディスプレー 4.3型液晶×2
画面解像度 540×960ドット×2
サイズ 約64×136×12.2mm
重量 約183g
CPU Snapdragon S4 MSM8960 1.5GHz
(デュアルコア)
メモリー容量 ROM:16GB/RAM:1GB
外部メモリー microSDHC(最大32GB)
OS Android 4.1
Xi対応 ○(下り100Mbps)
Xi対応周波数 2GHz/1.5GHz
無線LAN
テザリング ○(最大10台)
カメラ画素数 約810万画素CMOS(裏面照射型)
バッテリー容量 2100mAh
FeliCa ×
ワンセグ ×
NOTTV ×
赤外線 ×
防水/防塵 ×
Qi ×
miniUIM
連続待受時間(3G/LTE) 約630時間/約460時間
連続通話時間(3G) 約500分
カラバリ Black

著者紹介───林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター、ときどきフォトグラファー。

 あの、あの、3画面スマホとかどうっすか! と試してみたが、やっぱ2画面でいいっすに着地したなど。



■関連サイト

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン