米インテルは現地時間の5月6日、アーキテクチャー「Silvermont」の全容を明らかにした。Silvermont世代のAtomは、現行モデルに比べてエネルギー効率が大幅に改良され、性能がアップしているとする。
具体的に言えば、プロセスルールを22nmへと微細化し、トランジスターを立体構造化して搭載する「トライゲート」方式により製造する点が特徴だ。現行モデルClover Trail(Atom Z2760)に搭載されている「Saltwell」コアの32nmに対し、PC用「Ivy Bridge」と同じになった。また、プロセスルールの変更だけでなく、マイクロアーキテクチャー自体も刷新。コア数のデザイン上限も最大8コアとなった。
この大幅な変更により、最大でSaltwellの3倍以上のパフォーマンスを発揮し、5分の1ほどの消費電力でSaltwellと同等のパフォーマンスを実現するという。なお、1月の発表時点では詳細が明かされなかったタブレット向けAtom「Bay Trail」もこのSilvermontアーキテクチャーを採用したモデルだ。
この新世代Atomを、タブレット、スマートフォン、小型サーバー、ネットインフラやストレージに加えて、エントリーノートPCや車載システムなどを含む広範な製品へ搭載させていく狙いだ。
また、ダディパールミュッター氏(同社の執行副社長兼製品部門責任者)は「Bay TrailとAvotonを含むSilvermontの早期サンプルは すでに我々の顧客から好評を集めている」と述べた上で、「今後は、Atomのアーキテクチャーを毎年のペースで新しいものにしていく」とも語った。
スマートフォンなどをターゲットにした「Merrifield」は年末の発売を、マイクロサーバーやストレージ、データセンター向けの「Avoton」および通信インフラ向けの「Rangeley」は「今年の後半」の発売を予定しているという。また、タブレット向けの「Bay Trail」は今年のホリデーシーズンの販売製品に搭載される見通し。
