東京駅の前、大手町のようなビジネス街にも花屋がある。誰かに花を贈るといえば、冠婚葬祭か母の日が定番だが、ビジネス街の花屋には見たところ全然お客が入っていない。花屋とは思えない殺伐とした雰囲気で、開店休業状態にも見える。
ところが、ビジネス街の花屋は潰れない。客の入っている気配のない花屋がなぜ?――
ビジネス街の花屋が潰れないのは、完全に法人相手だからだ。顧客は大手町にオフィスのある大企業。各社の受付やパーティ会場の花を手掛けているのだ。
花屋のビジネスモデルと聞くと、個人客を想定して、アレンジメントで差別化したり、店頭ディプレイを工夫したり、仕入先を確保したりすることに目が向きがちだ。その土地の客層に合わせて商売を始めることに考えが及べばいいほうだろう。花屋の顧客設定をBtoCからBtoBに変えるだけで、規模は小さくても利益がきちんと出る仕組みにできるのだ。
『そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか』(山口揚平著、アスキー・メディアワークス刊)は、収益モデルのパターンを10個紹介している。独立してからビジネスモデルを研究していたら路頭に迷ってしまう。「一人でも食べていける」=「安定した収益を上げることのできる」ビジネスモデルを身につければ、タイトルをそのまま受け取って会社を辞める必要はない。「大手町の花屋」は、誰でも始められるのだ。
そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか
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そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか |
本書では、稼ぎのための“土台”について、10のビジネスモデルとして解説。モバゲーやディズニーランド、AKB48など、実際のビジネスにどのパターンが当てはまるのか、図でも紹介しており、自分のビジネスモデルを考える際の参考になるはず。起業までのステップ、独立したら身につけたい考え方についても解説しており、自分の「好き」なことで「食う」生き方を目指す人は必見!
山口揚平 著
- 定価:1,575円 (本体1,500円)
- 発売日:2013年1月31日
- 形態:四六版(208ページ)
- ISBN:978-4-04-886950-8
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