第1回では、mSATA SSDの基本ならびにマザーボードの対応状況をじっくり解説した。第2回目は、鉄板のSSDメーカーのひとつであるPLEXTORから、他社に先駆けて6Gbpsに対応したMemorightまで、6Gbps対応mSATA SSD売れ筋4製品の紹介と、お待ちかねの性能チェックをしていこう。
6Gbpsに対応している
売れ筋の4製品をチョイス
インテル初の6Gbps対応mSATA SSDの「SSD 525」シリーズや、速度と信頼性を重視するこだわり派に人気のPLEXTORなど、NUC登場以降mSATA SSDのラインナップは増加。自作PCならではの好みに応じて、選ぶ楽しさを味わえるようになってきている。
アキバのPCパーツショップもNUCとともに売れるとあって、取り扱うラインナップを増やしている。従来のSSDに比べると、さすがに種類は少ないが、鉄板&定番と呼ばれることの多いメーカーはmSATA SSDでも健在だ。まずは、そんな4メーカー(ABC順)の製品をじっくり紹介していこう。
超ロングセラーSSDの
Crucial「m4」シリーズのmSATAモデル
2011年4月に登場した定番中の定番SSDといえるCrucial「m4」シリーズ。そんな「m4」シリーズのmSATA接続モデルが昨年5月下旬に登場。インテルとPLEXTOR製mSATA SSDが登場するまでは、ダントツ人気を誇っていた鉄板のmSATA SSDだ。
同じ「m4」の名を冠することからわかるように、性能をそのまま(64GB/128GB/256GBモデル)に小型化しているのがポイント。店頭では最近見かけないが、「Intel Smart Response Technology」(ISRT)に最適な容量32GBモデルから、システムにデータ保存も余裕で保存できる256GBモデルまでをラインナップしている。
Crucial m4 スペック表 | ||||
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型番 | CT032M4SSD3 | CT064M4SSD3 | CT128M4SSD3 | CT256M4SSD3 |
容量 | 32GB | 64GB | 128GB | 256GB |
シーケンシャルリード | 440MB/s | 500MB/s | 500MB/s | 500MB/s |
シーケンシャルライト | 50MB/s | 95MB/s | 175MB/s | 260MB/s |
ランダムリード(IOPS) | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS | 4万5000IOPS |
ランダムライト(IOPS) | 1万5000IOPS | 2万IOPS | 3万5000IOPS | 5万IOPS |
平均故障間隔(MTBF) | 120万時間 | 120万時間 | 120万時間 | 120万時間 |
実売価格 | 5000円前後 | 7200円前後 | 1万2000円前後 | 1万9500円前後 |
64GB/128GB/256GBのスペックは、2.5インチモデルとまったく同じになっている。さすがにシーケンシャルライトは260MB/sと最新SSDには劣るものの、リードに関しては十分最速クラスといえる公称値になっている。コントローラーはMarvell「88SS9174」で、Micron製のMLC NANDフラッシュを採用している。売れ筋の128GBや256GBは、今回紹介する4製品中最も安価になっているのを覚えておこう。
m4シリーズの後継モデルも
国内発売が決定済み!!
残念ながら今回のテストには間に合わなかったが、後継モデルとなる「M500」シリーズのmSATAモデル(製品情報)も登場予定だ。
コントローラーは同じMarvell「88SS9174」だが、速度よりもサーバーやワークステーション向けのさまざまな試験や検証を行ない耐久性を向上。総書き容量は1日あたり40GBの書き込みを5年間行なった場合に相当する72TBを実現する。ただ、信頼性の指標となるMTBF(平均故障間隔)は「m4」シリーズと同じ、120万時間になっている。
発表された公称スペックを見ると、4Kランダムリード性能は240GBモデルで7万2000IOPSとアップしているが、120GBや240GBモデルのシーケンシャルライトは各々130MB/s、250MB/sにダウンしている。価格次第だが、頻繁に書き込みを行なうマシンなら、4月中旬~下旬の発売を待ってみるのもアリだろう。
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