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ECサイトの6割がスマホ対応、タブレットはわずか1%

2013年03月06日 07時00分更新

文● 花茂未来

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 Facebook1月末発表のアクティブユーザー数は全世界で10億6000万人。数もさることながら、その6割近くがモバイル端末を利用していることも大きな注目を浴びた。
 こうした出来事について、日本国内のWebサイト運営者はどう感じているのか。2003年よりWebサイトやモバイルサイトの制作、運営、派遣業を行っているサポタント株式会社に話を聞いた。同社が、国内100のECサイトについて調査したところ、スマートフォン対応は2011年12月時点では47%だったが、2013年2月時点で64%まで増加しているということがわかった。

 また、ECサイトからソーシャルメディアへのリンクを掲載する割合も、この1年で32%から60%にまで増加。リンクされたソーシャルメディアの内訳は、2011年12月時点でFacebook38%、Twitter47%だったのが、2013年2月時点にはFacebook52%、Twitter44%と逆転した。

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 このように国内ECサイトのFacebook利用が増加している。背景として同社は「Twitterの文字制限や情報の流れが速いという特性は、商品のPRとして使うには難しい。その点、Facebookは汎用性が高く、お客様との持続的な関係作りにも適している」。実際に「Facebook上で充実した商品情報や制作秘話、製造工程を掲載することで、ブランドのイメージアップを試みるショップが多い」と言う。

 タブレット端末については、専用ページを開設しているショップはわずか1%だった。理由として「タブレットはPC版サイトを表示しても違和感がないので新たに作り直す必要を感じない。それよりも、自宅や外出先でユーザーと密着しているスマートフォンは、対応していないこと自体が不利になる。そのため、スマートフォン対応を優先し、タブレット対応は遅れていると考えている」としている。
 実際、主要なECサイトを調べてみたところ、楽天市場のみタブレット専用のページを確認できた。なお、閲覧にはiMac、iPhone4S、iPad miniを使っている。

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 iOSやAndroid端末向けに、ストアを利用できるアプリやカタログとして配布しているところは多い。しかし、Webサイトでタブレット専用ページを用意しているかとなると、まだまだ少ないようだ。
 タブレットでPC版サイトを閲覧した場合、PCのディスプレーで閲覧する画面を縮小表示することになり、文字やリンクの小ささゆえ操作性は決して良いとはいえない。また、3G回線の速度やタブレット端末の処理能力の問題もある。

 とはいえ、iPadやNexus 7を始めとしたタブレット端末は普及し始め、Windows8のようにPCもタブレット化している。ユーザー数の増加に伴った今後の展開に期待したい。

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