「変化するデル」が、市場にインパクトを与える
河田氏は「ディスプレーに関していえば、デルはこれまでフォロワー的側面が強かった」と語る。市場で需要の高い、ベーシックな性能を持ったモデルを展開してきた。現在のスタンダードであるもの、今後のデファクトスタンダードになりそうなものをいち早くキャッチアップして中心に展開するという姿勢だ。しかし、最近になって非常に尖ったモデルが登場している。その理由は何なのだろうか。
「ユニークで特徴のある製品を投入し、市場に大きなインパクトを与えたいという思いで、特徴のあるモデルのリリースを開始しました。ウルトラワイドのU2913WMや多関節/タッチ対応のS2340Tは、そういう理由からのリリースでもあります。このほかにも、たとえば4K2Kのような超高解像度対応ディスプレーや、キャリブレーション機能搭載モデル、ワイヤレスディスプレーといったものも将来的には強化したいと考えています」と河田氏は語る。
もちろん、インパクトばかりを優先しているわけではなく、市場ニーズをしっかり組み上げてのリリースだ。たとえば、ウルトラワイドディスプレーは個人でも仕事でもデュアルディスプレー環境を利用するユーザーが増えていることから、十分な需要が見込めるという予測だ。タッチ対応ディスプレーは、Windows 8との親和性から需要が相当増えると見込んでいる。
デルでは従来からタッチ対応製品はリリースしていたが、Windows 8というタッチ利用に向いたOSが登場した今がチャンスであることは間違いない。すでにリリースしたS2340Tは高機能/高付加価値なモデルだが、今後は安価なモデルなども展開し、市場で存在感を高める狙いがあるという。
「タッチ対応ディスプレー単体を購入できるという機会はあまりなく、そういったディスプレーだけ欲しいというお客様には魅力的でしょう。また、PCとの親和性が高いというのもデル製品の強みです。今後はより幅広いラインアップを取り揃えることでブランドイメージを向上させたいですね。
まずはコストパフォーマンスを重視して購入していただくという形で構いません。価格という入口でデルのディスプレーに触れていただき、高い性能やサポートなど、中身を知ってもらえるとうれしいと考えています。変化するデルをお楽しみください」と河田氏は語った。
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