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Web制作会社を辞めて、「注目の無職」に。 (5/5)

2012年11月30日 13時00分更新

文●盛田諒/アスキークラウド編集部

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いい意味で他力本願な生き方
「誰か導いてください」

―― 最後に、これからの処之助さんについてお聞きします。いまのところは無職ですが、コラムニストやエッセイストとして食べていけると考えていますか?

 いやー、ないですね。もうこれ(文芸誌)で終わりくらいで。

―― 読者としては、まとまった文章がもっと読みたいところだと思います。

 なんにもアプローチしなくてもそういう仕事がいただけるならそうなりたいですけど、自分から積極的に「ものを書く仕事がしたいんです、ぼくこんなのが書けます」ってやるのは、ちょっと考えづらいですね。導いてくれれば全然やるんですけど。

―― そのうち転職活動を再開して、依頼されたときエッセイを書いていくとか?

 でも、一から自分で会社を探して、面接に行って、っていうのは、しんどいなあっていうのがありますね。ホンマは誰でも当たり前にやらなアカンことなんですけど、しんどくても。

―― それでも仕事はしないといけないですよね。

 いまね、Webの仕事をぽつぽつくださる方がいるんです、それもツイッターから。まったく会ったこともない方なんですけど、「こういうのもできた方がいいですよ」って、ぼくにギリギリできる、ちょっと難しいくらいの仕事を振ってくれるんで、ちょっとずつスキルアップできるんですよ。そういう人が滞りなくいてくれたら、理想的なんですけど。

―― となると、生業はWeb、副業はコラムのイメージでしょうか。

 それが理想ですね。Webの仕事をやりながら、たまにコラムのお仕事とかもらえたら、いいですね。本当に全部なりゆきやったんで、もうちょっと期待したいですね。誰かが導いてくれるんじゃないかと。

転職活動、就職活動、営業活動……そうした「活動」で積極的にはたらきかけていくより、来るもの、誰かの導きを、受動的に待ってみたいという。「これまでも、本当に全部なりゆきやったんで」

―― いい感じに他力本願ですね。表現でお金をもらうとなると、求められるものと自分とのギャップに苦しむこともあるかと思います。処之助のキャラで仕事をつづけていくことに無理はないですか?

 しんどいなってのはないです。「それってキャラなんでしょ?」ってところが意外と自分の素だったりとか、みんなのイメージと自分がごちゃごちゃになってるところはありますけど。無理してやってるとか、そういうのはないです。

―― 自然体でいけると考えたら、ラクですね。

 ラクです。嫌やったら、普通に働いてると思います。

―― それもそうですね。今後、もしコラムのお仕事がなくなっても、それまでどおりツイッターはつづけますか?

 環境によりますよね。これからWebの仕事を始めたら、その仕事のことをつぶやくことになると思うんです。でも、やっぱりつぶやけない仕事の場合もあると思うんです。そうなると、自分の中で(ツイッターを)やってる意味がなくなってくるかもしれない。ただ、お世話になったって意識はあるんで、そんな簡単にやめるとかはないですけど。

―― できればこれからも処之助さんとして文章を書きつづけてほしいなあと思っていますが、どうにかなりそうですか?

 ぼくもどうにかなりたいです。なんとかしてください。導いてください。


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