年末商戦に向けてメーカー各社が新製品を発表する中、Android以外のモバイルOS陣営が活発に動いている。いずれも狙うのはAndroidからのシェア奪取だが、Androidのシェアは2013年も安泰というレポートも出た。訴訟などの逆風はあっても一度出来上がったエコシステムはなかなか崩れないように見えるが、新勢力にもチャンスはあるのだろうか?
モバイル向けOSの「Firefox OS」が動き始めた
ZTEもあらためて端末リリースを公表
新しいオープンソースモバイルプラットフォームの筆頭といえるのが「Firefox OS」だ。人気Webブラウザ「Firefox」で知られるMozillaが開発を進めるWebベースのOSである。
Mozillaは2月のMWCで「Boot 2 Gecko」としてデモ機と共にモバイル戦略を発表、その後正式名称をFirefox OSとし、チップではQualcomm、オペレーターではスペインと南米を中心に展開する大手Telefonicaとの提携も明らかにした。
当初、端末メーカーとしてはAlcatelの「Alcatel One Touch」を製造するTCL Communication、それにZTEの中国メーカー2社が興味を示していると述べていたが、9月に入りZTEの幹部がWall Street Journalに対し、Firefox OSを搭載したスマートフォンを2013年第1四半期に投入すると具体的なコミットを示した。
ZTEは中国ではもちろん、世界的に見ても大手にのし上がりつつある端末メーカーだ。Gartnerの2012年第2四半期のデータでは、Samsung、Nokia、Appleに次いで4位。シェアは前年同期の3%から4.3%に伸ばしており、LGやHTCをすでにしのいでいる。もう1社のTCLはシェア2.2%で7位。なお、このデータでは上位10社中シェアを伸ばしているのは2社のほか、SamsungとHuawei Technologiesの4社である。
Mozilla自身も9月前半にイベント「MozCamp」を開催し、Firefox OSの進捗を報告し開発者を奨励したようだ。イベント中に紹介した最新の画像ショットはブログにも投稿されており、UIが洗練されてきたことなどをアピールしている。(https://blog.mozilla.org/ux/2012/09/mozcamp-warsaw-design-principles-behind-firefox-os-ux/)
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