パイオニアから同社AVアンプのハイエンドモデルとなる「SC-LX86」と「SC-LX76」が発表された。9月中旬発売予定で、予想実売価格はLX86が33万円前後、LX76が24万5000円前後。
どちらも9.2chのAVアンプで、多チャンネル同時駆動時の総合出力はLX86が810W、LX76が770Wとなっている。さらに、192kHzのマルチチャンネルコンテンツの再生にも対応する。
2機種とも新たにDSD(Direct Stream Digital)フォーマットの音楽再生に対応。DSDはスーパーオーディオCDに採用されているファイルフォーマットで、いくつか種類があるのだが、LX86/76は「DSF」と「DSDIFF」に対応する。
これらのファイルをUSBストレージに保存し、本体前面のUSB端子に差すことでファイルの再生が可能だ。
加えてLX86は、USB DAC機能を新たに搭載。PCと本機を直接USBケーブルで接続することで、FLACやWAVといったファイルを再生できる。192kHz/32bitのハイレゾ音源の再生も可能だが、その際は付属の専用ドライバーをインストールする必要がある。なお、ドライバーはWindows用(7/Vista/XP)とMac用(OS 10.5.6/10.5.7)を用意している。
両機とも前機種の「SC-LX85」「SC-LX75」と同じ「ダイレクト エナジー HDアンプ」を採用。マルチチャンネルの同時出力時に高いパフォーマンスを発揮するが、LX86/76では音質パーツの見直しやレイアウトの再構築などにより低域がより豊かになっている。また、シャーシに大きな電流が流れないようにすることで、中高域もよりクリアに再生できる。
加えて、デジタルフィルター機能を新たに搭載。「SLOW」「SHORT」「SHARP」の3種類から選ぶことで個性的な音の再生が行なえる。
HDMIは入力8系統、出力3系統を用意。4K2K映像信号のパススルーに対応するほか、前面の入力端子はモバイルデバイス向けの映像/データインターフェース規格の「MHL」にも対応する。
また、HDMI出力のうち1系統は複数の部屋での視聴を考慮した「ZONE」出力に対応。ZONE出力に接続したHDMIケーブルの先に別のAVアンプを接続することも可能で、別の部屋でも高精細・高音質な映像や音を楽しめる。