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「HP RP7 Retail System, Model 7800」

HP、業務PC兼用も可能なWindows 7対応POS端末

2012年07月23日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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 7月22日、日本ヒューレット・パッカードは15インチタッチスクリーンモニター(1024×768ドット)一体型のPOS(Point of Sale:販売時点管理)端末向けPC「HP RP7 Retail System, Model 7800」(HP PR7)を発表した。

POS端末向けPC「HP RP7 Retail System, Model 7800」

 HP PR7は黒を基調としたデザインを採用しており、タッチパネル式の専用POS端末のような外見を持つ。しかし内部は、CPUにCeleron G540(2.50GHz)もしくはCore i3-2120(3.30GHz)を採用し、HDD/SSDやUSB、DVI-I、ネットワークインターフェイスなどを搭載するほか、OSにWindows 7 Personal 32bitも選べる、一般的なPCとなっている(Windows XPベースのPOS用OS「Windows Embedded POSReady 2009」搭載モデルもあり)。

最上位モデルのスペック。使用環境以外は、通常のPCとほとんど変わらない

 もっとも、耐久性やセキュリティはオフィス内で使う一般のPCよりは強化されている。まず、最新のセキュリティ標準に合わせて開発された強化型BIOSを搭載し、自己暗号化ドライブによるパフォーマンス劣化のない暗号化処理、BIOSからUSBポートの個別の無効化設定が行なえる。さらに、温度10~40℃、湿度20~85%といった過酷な環境下で使用にも対応しており、POS利用だけでなく、幅広い用途でプロフェッショナル仕様のPCとしても活用できるとしている。

オプションでレシート用のプリンター、おつりや預かり金を入れておくキャッシュドロアーなどを用意する

 なお、PCでPOSシステムを構築するにはPOS用のソフトウェアやバックエンドのサーバーも必要となる。日本HP自身が提供するのはHP PR7というハードウェアのみであり、システム構築はパートナーなどに任せる戦略をとる。POS用パッケージソフトも存在するため、1台から導入も可能ということだ。

 価格は17万8500円からで一般PCと比べると高いが、別途導入が必要なソフトウェアなどの価格を加味しても、専用POS端末より安価だという。大勢の買い物客が訪れるスーパーやコンビニには専用POS端末が適しているが、そうではない専門店で業務用PCと兼用で導入するケースなどを想定する。日本HPがPOS市場に参入したのが2010年と最近のことで、年間14~15万台程度という専用POS端末の国内出荷台数にはまだまだ及ばないようだが、大きく成長中という。

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