コンパクトで実力派「AtermWR9500N(HPモデル)USBスティックセット」レビュー
スマホ対応の無線LANルーターが3つの意味で便利
2012年06月29日 11時00分更新
スマホのカメラで読み取るだけで無線LANの設定が終了
まずは箱をあけてルーターを出してみる。なんだこりゃ小さい。漫画本くらいだ。拙者はAtermの前モデルを使っていたのだが、それよりずっと小さい。これで全方位アンテナ内蔵のハイパーロングレンジモデル、3ストリーム同時に接続できる。進歩ってすごい。
と、箱の中には1枚のシール。デカールでしょうか? 転写式でしょうか? いいえQRコードです。
「このQRコードをスマホのカメラで読み取るだけで設定が完了するんです」
うおおなんだそりゃ、不思議なことを考えるものだ。さっそくQRコードを読み取る無償アプリ「AtermらくらくQRスタート」(Android版、iOS版あり)をスマホにインストール。おもむろにアプリを起動し、QRコードを読み取る。すると、ネットワークIDとPassが読み込まれ、設定が終了する。
超あっさりだった。たしかにスマホにしてもタブレットにしても長ったらしいパスワードを入力するのは面倒くさいし、間違えてムキーとなることも多い。「ナントカするだけで使える」は初心者、上級者を問わずユーザーの味方だ。
ちなみにパソコンにつなぐときは、本体の手前にある「らくらくスタート」ボタンを押すだけで設定できる。実家もこういう簡単なやつで無線にしたほうがいいんだろうなと思う。
パソコンとスマホ同時接続なら
快速(5GHz/2.4GHz)同時利用タイプがオススメ
さてそれではスマホを無線LAN接続。家の中をくまなくスマホを持ってうろついてみる。うちの中で途切れることはなかったので、どこまでいけるかとマンションの外に出ても半径5~6メートルくらいはつながっていた。すげえ。
カタログ値によると、家の中央に設置すれば3階建てでも途切れることはないという。恐るべしハイパーロングレンジ。子供が玄関とかベランダに友だち集めてDSやってたのはこういうことかと納得する。伝送速度は親機-子機間なら理論値450Mbpsと驚異的なスピードだ。
だが、どれだけハイパーでも干渉には勝てないはず。パソコンでネット閲覧→電子レンジでチンする→途切れる→イライラする→スマホで代替→遅い→イライラする、の無益な家庭内Wi-Fi戦争は続くのだろう……と思いきや、チッチッチ~と指を振られる。
「5GHz帯と2.4GHz帯に同時接続するので大丈夫です」
編集部の偉いヒトの話は分かりづらい! これ、どういうことかと言えば、無線LANと電子レンジで使っている周波数帯はどちらも同じ2.4GHz帯。
だからあまり多くのデバイスを2.4GHz帯でつなごうとすると相互に干渉して切れがちになるのだが、そこを「スマホは2.4GHz帯、パソコンは5GHz帯で接続しなさい」とおっしゃるのである。なんと、PA-WR9500N-HP/Uにはそんな機能まであったのか。
言われたとおり、パソコンで5GHz帯、スマホで2.4GHzに接続してみる。ためしにレンジでチンしてみても、なるほどパソコンの接続は途切れない。スマホ2台とWindowsとMac、合計4台から同時に接続しても、実行速度が極端に落ちて困ったり、家庭内でムダな血が流れることはなかった。
PA-WR9500N-HP/Uが利用できる無線LAN規格 | ||||
---|---|---|---|---|
IEEE規格 | 802.11b | 802.11g | 802.11a | 802.11n |
利用周波数帯 | 2.4GHz帯 | 5GHz帯 | 2.4/5GHz帯 | |
最大通信速度 (規格値) |
11Mbps | 54Mbps | 54Mbps | 2.4GHz:300Mbps/ 5GHz:450Mbps |
電波干渉 の可能性 |
Bluetoothや電子レンジ による干渉あり |
干渉は少ない | 2.4GHz帯b/g: 干渉あり、 5GHz帯: 干渉は少ない |
この連載の記事
-
第3回
デジタル
迷ったらポチる!特集・夏のスマホ神アクセ【ビジネス編】 -
第2回
デジタル
迷ったらポチる!特集・夏のスマホ神アクセ【お役立ち編】 -
第1回
デジタル
迷ったらポチる!特集・夏のスマホ神アクセ【オーディオ編】 -
デジタル
スマートフォンを便利にする快適グッズ - この連載の一覧へ