このページの本文へ

4G時代のモバイル通信回線選び 第1回

LTEやWiMAXは速い! 最新高速モバイル通信を完全チェック

2012年06月12日 18時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)、ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Xiの高速さとFOMAのエリアの広さ
両方が利用できるドコモの「Xi」

 ドコモではXi端末として、Xi対応スマホやデータ通信専用端末などを用意している。Xiスマホはいずれもテザリング機能に対応しており、モバイルルーターと同じように利用することも可能だ。

 Xiのサービスエリアについては、政令指定都市における人口カバー率で100%をうたっている。全国では2012年度末に約70%、2013年度末に約80%、2014年度末に約98%を予定する。もっともXi端末はFOMA/FOMAハイスピードのネットワークも利用でき、FOMAハイスピードエリアの人口カバー率は早くから100%を達している。

 カタログスペック上の理論値を見てみると、LTEエリア内であれば、下り最大75Mbps/上り最大25Mbpsと非常に高速だが、下り最大75Mbpsはごく一部の室内エリアに限定され、大半の場所は下り最大37.5Mbps/上り最大12.5Mbpsとなっている。

 FOMAハイスピードエリアでは、下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps。詳細はドコモのサイトで、チェックしてほしいが、FOMA網は定評通り、カバー範囲がべらぼうに広いのが強みだ。

FOMAのサービスエリア。山間部はいまだ非対応だが、主要生活圏の大半をカバーしている

こちらはFOMAハイスピード。FOMAと大差ない

Xi対応エリアは、政令指定都市で見比べてみるとFOMAやFOMAハイスピードと見比べるとかなり狭い

 Xiのデータ通信契約での月額料金は、2年契約が前提の「Xiデータプランフラット にねん」に加入した場合、月5985円。これに別途プロバイダー料金が必要で、「mopera U」の場合はプラス525円で月6510円となる。ただし、現在は「Xiスタートキャンペーン2」が適用されており、今年の9月分までは4935+525円で月5460円という計算だ。

 また、データ通信端末でも、毎月の料金が割り引かれる月々サポートが適用され、販売店によって端末の販売価格が月々サポートの合計より安価なケースもあるので(たとえば端末価格が一括0円だと、月々サポートの分だけ上記価格から割り引いて考えてよい)、もっとオトクになる場合が考えられる。情報はこまめに入手するようにしたい。

Xiの月額料金のイメージ。※ドコモホームページより

2012年10月以降は7GB以上で速度制限
ただし、新たなプランが登場する可能性も

 また、モバイルデータ通信サービスで忘れてはいけないのはデータ通信量の制限。2012年9月30日までは上記料金で自由にデータ通信が可能だが、2012年10月以降は7GB以上の通信について制限が加わる。

 具体的には、1ヵ月の間に7GBを超えてしまうと、当月中は自動で送受信とも速度が最大128kbpsに制限される。もしくは2GBごとに2625円を支払うことで速度制限は解除できる。

 ただし、ドコモの山田社長により、新たなプランの登場も示唆されている。なんらかの制限が10月以降に用意される可能性は濃厚だが、その中身については変更されるかもしれない。

Xiのデータ通信端末はルーター型とUSBドングル型を用意

 データ通信端末の最新モデルはまもなく発売される「L-04D」(LGエレクトロニクス製)。バッテリー容量が1650mAhとやや小さめで、Xiでの連続通信時間も約4時間と短いが、100gを下回る重量が魅力的(約89g)。また、現行モデルには「BF-01D」(バッファロー製)、「L-09C」(LGエレクトロニクス製)があるが、製品が刷新されるごとに進化しているので、やはり最新機種がオススメと言える。また、どのモデルにも言えることだが、電源を入れっぱなしにしていると、すぐにバッテリーが切れるので、モバイルバッテリーも一緒に持っておくといいだろう。

携行性に優れる「L-04D」

6月14日発売のスリム型Wi-Fiルーター。軽量コンパクトなので、持ち運びしやすい。1.2型のディスプレーには今月の通信量が表示されるので便利。金額は発売前なので発表されていない

「L-04D」の主要スペック
メーカー LGエレクトロニクス
サイズ 幅約62mm×高さ約90mm×厚さ約12.6mm(最厚部約12.9mm)
重量 約89g
Xi 下り最大75Mbps/上り最大25Mbps
3G 下り最大14Mbps/上り5.7Mbps(FOMAハイスピード)
無線LAN IEEE802.11b/g/n
バッテリー容量 1650mAh
同時接続台数 10台
3G連続待受時間 約320時間
LTE連続待受時間 約160時間
連続通信時間
(3G/LTE)
約5時間/約6時間
カラバリ Red、White
発売時期 6月

外でも自宅でも便利な「BF-01D」

モバイルと自宅と両方の環境で使う場合は、BF-01Dがオススメ。クレードルを利用すれば有線LANも使用可能で、そのときは普通の無線LANルーター感覚で使える。ドコモオンラインショップで新規一括3万5910円。月々サポート1260円×24ヵ月が適用され、実質負担額は5670円

「BF-01D」の主要スペック
メーカー バッファロー
サイズ 幅約108mm×高さ約68mm×厚さ約23mm
重量 約193g
Xi 下り最大75Mbps/上り最大25Mbps
3G 下り最大14Mbps/上り5.7Mbps(FOMAハイスピード)
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n
有線LAN IEEE802.3u(100BASE-TX)
IEEE802.3(10BASE-T)
バッテリー容量 1880mAh
同時接続台数 12台
連続待受時間 約30時間
連続通信時間
(3G/LTE)
約5.5時間/約4時間
カラバリ White

スタンダードなXi端末「L-09C」

現在、おそらく一番出回っていると思われるXi端末。モバイルルーターとしてはボディーが大きいが、そのぶんバッテリー容量が2700mAhと多いので使い勝手は秀逸。ドコモオンラインショップの価格は新規一括1万9950円。月々サポート700円×24ヵ月が適用され、実質負担額は3150円だ

「L-09C」の主要スペック
メーカー LGエレクトロニクス
サイズ 幅約64mm×高さ約122mm×厚さ約15.9mm
重量 約156g
Xi 下り最大75Mbps/上り最大25Mbps
3G 下り最大7.2Mbps/上り5.7Mbps(FOMAハイスピード)
無線LAN IEEE802.11b/g/n
バッテリー容量 2700mAh
同時接続台数 10台
連続待受時間 約210時間
連続通信時間
(3G/LTE)
約8時間/約6時間
カラバリ White

パソコンで便利なUSBタイプ「L-03D」

パソコンのUSBポートに差して使うタイプのXi端末。USBコネクターが回転するので、利便性が高い。また、データ端末にしては珍しくカラバリが3色用意されているのも特徴。ドコモオンラインショップでは新規一括1万5120円。月々サポート420円×24ヵ月が適用されるので、実質負担額は5040円

「L-03D」の主要スペック
メーカー LGエレクトロニクス
サイズ 幅約34mm×高さ約92mm×厚さ約12.4mm
重量 約45g
Xi 下り最大75Mbps/上り最大25Mbps
3G 下り最大14Mbps/上り5.7Mbps(FOMAハイスピード)
対応OS Windows 7 SP1(32、64bit)
Windows Vista SP2(32、64bit)
Windows XP SP3(32bit)
Mac OS X 10.6.8(32、64bit)
Mac OS X 10.7.2~10.7.4(32、64bit)
カラバリ ピンク、ブラック、ホワイト

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中