発表の地に選ばれた日本
お気づきの方は多いかと思うが、実は、Windows 8に関しては日本の地において重要な発表が何度も行なわれている。
たとえば、Windows 8という名称を正式に同社幹部が使用して、公の場で発言したのは、昨年5月に来日し、Developer Forum 2011において講演したスティーブ・バルマーCEOが初めてであった(関連記事)。
それまでは「Next Ganeration of Windows」や「次期Windows」というような言葉を使っていたが、いきなりバルマーCEOがWindows 8という名称を使い出したのだ。米本社の広報部門は、慌ててこの発言を訂正し、まだ正式名称は決定していないとしたが、この講演をきっかけにして、Windows 8という言葉が同社関係者の間でも広く使われるようになった。
そして、今年に入ってからは、4月24日に日本で開催された開発者向けイベント「Windows Developer Days」において、Windows 8の開発責任者であるスティーブン・シノフスキープレジデントが、「6月第1週にWindows 8のRelease Preview版を公開する」と、日本から世界に向けて発信(関連記事)。現在、台湾で開催中のComputex Taipeiにおいて、Release Preview版を搭載したPCが相次いで展示されるということになった。
そして、今回のバルマーCEOの「年内発売」発言である。
日本発が相次いでいるという点では、日本の市場を重視していることの証であるが、そのすべてが突然ともいえるサプライズ発言であり、日本のWindows製品担当者や、広報担当者などは、毎回大慌てという状況だった。
Windows 8に対する業界全体の期待と懸念
ところで、Windows 8という目玉商品を年末に控えているだけに、業界全体でもそれに対する期待が、日増しに高まっている。
先頃、PCメーカー各社が発表した2012年度のPC販売台数計画は、国内最大手の東芝が前年比11%増の2100万台、ソニーは前年比19%増の1000万台、富士通は16%増の700万台を計画している。
昨年度後半は、タイの洪水被害の影響もあり、HDDの調達の遅れが響いて、減速を余儀なくされたPC業界だが、これを巻き返すという意味でも、今年後半のWindows 8発売にかける期待は大きい。
だが、その一方で懸念材料もある。
特に懸念されるのが、Windows 8発売前の買い控えである。マイクロソフトがいち早くWindows 8の移行キャンペーンに乗り出したのも、これを解消する狙いがある。
しかし、一部関係者によると、Windows 7などで用意された“レディPC”が、Windows 8では設定されない可能性があるという。Windows 8発売までの期間に買い控えを起こさないような施策が、まずは大きな課題となる。

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