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売り場で迷わない! スマホ周辺機器の選び方 第2回

汎用充電器で純正バッテリーパックを使いこなせ!

2012年05月21日 12時00分更新

文● 行正和義

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 前回の「じっくり考えてみるタイプ別スマホバッテリー選び」で色々なスマートフォン用バッテリーの選択肢を考えてみたが、現在の主流はNi-MH単3電池もしくはリチウムイオンの外付け(USB給電)タイプであることは量販店スマホアクセサリー売り場を見ても明らか。

 しかし、モバイルバッテリーにとっての携帯性/実用度(つまり重量・体積あたりの電池容量)を考えれば、純正バッテリーパックを予備として持つことの利点はかなり大きい、というのが前回考えた結果だった。そこで今回は予備バッテリーの利用をプッシュしてみたい。

予備バッテリーの充電をどうするか

筆者所有の「IS11T」の純正バッテリーパック「TSI04UAA」(1400円)。ポーチ(黒)が付属するがやや安っぽい。なお、バッテリーパックの表面には「専用充電器以外では充電しないこと」という表記があるのだが、電池パック単体で充電するための充電器はオプションとして用意されていない

筆者所有の「IS11T」の純正バッテリーパック「TSI04UAA」(1400円)。ポーチ(黒)が付属するがやや安っぽい。なお、バッテリーパックの表面には「専用充電器以外では充電しないこと」という表記があるのだが、電池パック単体で充電するための充電器はオプションとして用意されていない

モバイル充電器を比べてみても携帯性では予備バッテリーパックにはかなわない。もっとも、右のエネループモバイルバッテリー(KBC-L54D)は5400mAhもあってスマホを3回以上充電できるのだが

モバイル充電器を比べてみても携帯性では予備バッテリーパックにはかなわない。もっとも、右のエネループモバイルバッテリー(KBC-L54D)は5400mAhもあってスマホを3回以上充電できるのだが

 今までさまざまなバッテリーを試してきたが、USB給電タイプのモバイルバッテリーでスマホを1回フル充電する場合、リチウムイオン製品ならば2000mAh程度の容量、単3電池を使うものであれば約4本が目安だ。

 これに対して、予備バッテリーならば1個でスマホ1回分がそのまま使えるわけなので、重さやサイズを比べてみるまでもなく携帯には便利。

 ただし予備バッテリーパックで問題となるのは、自宅でバッテリーパックを充電するときだ。

 一部の機種を除いてセカンドバッテリー充電端子付きクレイドルなんてものはオプションでも用意されていないし、純正品でバッテリーパック専用充電器もなかったりする。寝ている時に充電という習慣が付いている人も多いだろうし、わざわざ充電の際にも裏蓋開けて交換するのも面倒ではある。

 ではバッテリーパック単体を充電することはできないのかというと、そんなことはない。驚くほど選択肢が少ないが、汎用性のある充電器はいくつか存在する。もちろん端末メーカーなどは正式対応をうたっていないので、使用はあくまで自己責任になるのだが。

ケンコーの「エネルグ マルチバッテリーチャージャー ENERG U-#016MBC」。単3や単4も充電できるのはもちろん、バッテリーパックの端子部の幅が可変でさまざまな製品に対応できる

ケンコーの「エネルグ マルチバッテリーチャージャー ENERG U-#016MBC」。単3や単4も充電できるのはもちろん、バッテリーパックの端子部の幅が可変でさまざまな製品に対応できる

 最も機能が高く手頃なのはケンコーの「エネルグ マルチバッテリーチャージャー ENERG U-#016MBC」(実売価格2000円前後)。1台でスマホのバッテリーパック(3.7Vの1セル仕様)だけでなくデジカメなどの7.4Vバッテリーパックにも対応し、さらに単3/単4充電池(NiCd/Ni-MH)も充電できるというすぐれもので、バッテリー残量を表示する液晶も付いているなどデジカメユーザーからも重宝されている。

「USBなんでもチャージャーmini DX」。キーチェインリングも付いていて持ち運びも考えられている

「USBなんでもチャージャーmini DX」。キーチェインリングも付いていて持ち運びも考えられている

 なるべく安く使いたいというのであればサンコーの「USBなんでもチャージャーmini DX」(直販価格780円)。小さなクリップ式の充電アダプターで、バッテリーパックを挟んで+-の端子にあてがってUSB端子から充電するというもの。

 PCのUSB端子のほか、背面には折りたたみ式の電池ホルダーがあって単3電池×1から給電することも可能だ。いろいろ怪しげなブツを扱っている“あの”サンコー(褒め言葉)が販売している製品だけに実用になるかやや疑問だったのだが、とくに問題なくUSB経由からでも単3電池からでも充電できた。

充電用USB端子は折りたたみ式で、USB端子部を手前に倒さないとクリップが開かないようになっている

充電用USB端子は折りたたみ式で、USB端子部を手前に倒さないとクリップが開かないようになっている

クリップ部分の内側に端子が付いている。端子はハの字状に開き、5mm~20mmで調整可能

クリップ部分の内側に端子が付いている。端子はハの字状に開き、5mm~20mmで調整可能

充電端子がバッテリーパックの+-端子に当たるようにして挟み込む。+-は自動で認識されるので間違える心配はない

充電端子がバッテリーパックの+-端子に当たるようにして挟み込む。+-は自動で認識されるので間違える心配はない

クリップで挟むだけなのでかっちりとはめ込む専用の充電器に比べるとやや不安だが、USB端子の向きなどから横に倒した状態で充電しなくてはならないケースでもとくに問題はない

クリップで挟むだけなのでかっちりとはめ込む専用の充電器に比べるとやや不安だが、USB端子の向きなどから横に倒した状態で充電しなくてはならないケースでもとくに問題はない

 ただし、充電電流が低めなのかPCのUSB端子から充電しても電池残量50%から始めて1時間で67%、フル充電するまで6時間強かかる。スマホ本体にバッテリーパックをセットして充電すると 残量50%から1時間で82%、フル充電するまで3時間弱なのだから、なんでもチャージャーの充電はかなり遅いと言わざるを得ない(いずれも95%を超えたあたりから極端に充電ペースが落ちて、30分以上かかる。実際に使う際には30分~1時間程度早く切り上げてもさほど実用的に差はない)。

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