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MacPeople 5月号は、春の新製品特集とiPad完全ガイド小冊子が見所

マイクロソフトは、iPad用「オフィス」を今こそ出すべきだ

2012年04月11日 22時00分更新

文● 広田稔(kawauso3)、語り●吉田博英(MacPeople編集長)

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 この3月、アップルは新しい「iPad」、「Apple TV」、「iOS 5.1」をリリースした。特にiPadの場合、発売日に東京・銀座の「Apple Store, Ginza」前に行列ができたり、いまだに在庫薄だったりと、注目が集まっている。アップルの専門家であるMacPeople編集長は、この新製品をどう見るか。「MacPeople 2012年5月号」の内容も含めてインタビューした。

MacPeople 2012年5月号
特別付録小冊子「iPad パーフェクトガイド 2012 mini」(128ページ)付属
特別定価830円
Twitter ID:macpeople1995

5月号は、4月28日全国公開の映画「わが母の記」に出演する、女優・宮﨑あおいさんが表紙に登場。3月のスペシャルイベントで発表された製品をまとめた特集1「アップル 春の新製品ラッシュ!!!」は、読みごたえあり。モバイル端末で場所を変えながら仕事をする“ノマド”ワーカーの仕事術を紹介する特集2「実践! ノマド的ワークスタイル」、11種類の注目すべきSNSがつかめる特集3「新世代SNS弾丸ツアー」も要チェックだ

文字が抜群に美しい、新しい「iPad

── MacPeople 5月号には、iPadの小冊子が付いてくるんですね。

吉田 フルカラー128Pの「iPad パーフェクトガイド 2012 mini」を付けました。

「iPad パーフェクトガイド 2012 mini」を手にする、MacPeople 吉田編集長。iPad パーフェクトガイド 2012 miniは、スペックなどの基礎知識から、操作方法、注目アプリまでさまざまな情報をまとめている

── iPadは人気が高いですからね。

吉田 特にWi-Fi版が売れてるみたいですね(関連記事)。某量販店のネットショップでもWi-Fi版が売り切れていて、4G+Wi-Fi版の16GBモデルだけ残っていたりした。発売初日には64GBモデルがまず売り切れたと聞くし、やっぱり日本人はハイスペックな製品が好きだよね。

── 新要素は、何といっても2048×1536ドット表示を実現したRetina ディスプレーですが、ぶっちゃけ触ってみてどうでしたか?

吉田 あえて言わせてもらうと、ホーム画面をぱっと見しただけでは従来の「iPad 2」とほとんど一緒なんだよ。でも、文字を表示させると全然違う。ウェブサイトを縮小表示した状態でも読める。PDF化したMacPeopleを表示させてみたんだけど、これまでは拡大しないと読めなかった図版のキャプションが、きれいに見える。いちいち拡大しなくて済むというストレスフリーがスゴいね。

新「iPad」。一見しただけでは、初代iPadやiPad 2と見分けがつかない

iPadの最大の魅力は、2048×1536ドットという解像度にある。フルHD(1920×1080ドット)の液晶テレビよりもずっと高いのだ

 あとは、ゲームでいいものが出てくれば盛り上がるかな。iPadの販売台数は、携帯型ゲーム機と比べても遜色ない300万台を超えてるわけですし。ゲーム業界と比べると、App Storeの価格が安いというのが壁になってるのかもしれませんが、俺なら少し高くても買うけどねぇ。それこそ、今ハマってる「The Elder Scrolls V:SKYRIM」が出たら5000円ぐらいでも即買い。

── そうなると、ゲームのコントローラーがほしくなる。

吉田 そうだね。SkyrimならBluetoothキーボードに対応してくれるとうれしいのだけど、サードパーティーと連携してその辺のエコシステムを整えるといいと思う。

── 地図アプリ「マップ」もスゴいなと思いました。

吉田 マップも視認性が高まったよね。ウェブページ、PDFも地図もただきれいになっただけって言われればそうなんだけど、実物を見るとそんな表現だけではすまない、段違いの格差を感じる。

── 2048×1536ドットの解像度って、Macを超えてますしね。

吉田 そう。27インチiMacでも2560×1440ドットだから、縦の解像度が超えてるからね。Macだと、俺が会社で使ってるApple Cinema HD Displayが、30インチで2560×1600ドットだから唯一勝ってるぐらいかな?

表示解像度による比較図。左から、15インチMacBook Pro(110ppi)、Apple Thunderbolt Display(109ppi)、新iPad(264ppi)。ppiはピクセルの密度(1インチ当たりのピクセル数)を表わす

── そう考えると、えらい高解像度な画面を9.7インチというサイズによく収めてきたなという。でも、先ほども言われたように、iPad 2に比べて、がらっと変わったという気がしないんですよね。

吉田 超期待しまくった人にとってはそうかもね。iPadも含めたタブレット端末は、日本ではそこまで普及してないし、大幅に機能を変えるよりも、新しいiPadのように画面をアップグレードしたぐらいがちょうどいいんじゃないかな。

── 確かに、iPadシリーズは、iPad 2で結構な部分が完成されてますよね。

吉田 そうだね。だから、iPad 2と新しいiPadが流通しているうちに、ソフトが充実していくといいなって。ビジネス系でいえば、「Microsoft Office」が出るとだいぶ状況が変わってくると思う。実際、iPadではそこまでヘビーに使う状況は考えにくいけれど、ちょっと変更する程度でレイアウトが崩れたりしないかという点が怖いんだよね。マイクロソフトが出してくれると安心感が違うんじゃないかな。

 iPadユーザーの中には初代を買って、何に使っていいか分からず押し入れにしまい込んでる人もいると思うんです。でも、今ならフルセグの地デジも見られたり、日本語の手描き認識アプリも充実したりと、タブレットを買うことに関して、機が熟してきた。

 Retina ディスプレーになったこともあって、ウェブを見るだけなら、パソコンよりiPadのほうがよかったりするからね。自宅では、俺は以前MacBook Proを使っていたのだけど、ソファーで座ってるときに膝上におくと底面の熱が不快だったりするんだよね。縦長のウェブページは、縦の解像度に余裕があるiPadのほうが向いてるしね。そういった話について小冊子でまとめてます。

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