ディスプレー部分を持ち上げると、本体の内部が見渡せる。所狭しと基板が配置され、それらをつなぐ配線がゴチャゴチャとつながっている内部を想像していたが……。内部構造は、基板などは基本的にカバーで覆われ、ケーブルは最小限に抑えられ、想像していたよりもスッキリとしている。一見してパソコンの内部というイメージは湧いてこない。
このスッキリした構造こそがHP Z1 Workstationのウリである。本製品はツールフリーでメンテナンスが可能で、モジュール化されている部品を工具なしで、外したり、取り付けたりできる構造となる。
このツールフリー構造が圧巻。筆者もツールフリー構造のマシンは、いくつか利用してきた経験があるが、中には換装できるパーツが限られていて、それ以外の部分では、結局、工具が必要になるといったモデルもある。本製品では、電源ユニットまでもが素手で外せる構造になっており、文字通りの“ツールフリー”を実現している。ここまで完成度の高いツールレス構造は、なかなかお目にかかれない。
ひと通りパーツの取り外しが完了。妙にスカスカの内部にマザーボードとCPU、メモリーが残っている。メモリーはDDR3-1600規格で、もちろんユーザーが任意に追加・交換が可能だ。一体型PCながらパーツのカスタマイズ可能というコンセプトがユニークなうえに、液晶ディスプレーが上に開く形式が派手で、内部を開けてみると、編集部内にいた部員が変わる変わる眺めにくる人気ぶりだ。
さて特徴的なコンセプトが目を引く本製品だが、魅力はそれだけではない。ワークステーションであるだけに、そのパフォーマンスも並みではない。上位モデルではXeon E3-1280を搭載できるなど、コンシューマー向けモデルとは一線を画したハイパフォーマンスも本製品の“売り”である。気になるパフォーマンスに関しては……別記事で詳細にお伝えしたい。
掲載時、搭載CPUに関する情報に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(4月10日)
