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“漢”ゴコロをくすぐるクラス初の液晶一体型ワークステーション

驚きの構造でツールフリーを実現した『HP Z1 Workstation』

2012年04月09日 17時00分更新

文● 後藤 宏

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HP Z1 Workstationの内部構造。むき出しの基板部分が少なく、ケーブルは最小限にまとめられ、じつにスッキリとした印象だ

 ディスプレー部分を持ち上げると、本体の内部が見渡せる。所狭しと基板が配置され、それらをつなぐ配線がゴチャゴチャとつながっている内部を想像していたが……。内部構造は、基板などは基本的にカバーで覆われ、ケーブルは最小限に抑えられ、想像していたよりもスッキリとしている。一見してパソコンの内部というイメージは湧いてこない。

 このスッキリした構造こそがHP Z1 Workstationのウリである。本製品はツールフリーでメンテナンスが可能で、モジュール化されている部品を工具なしで、外したり、取り付けたりできる構造となる。

 このツールフリー構造が圧巻。筆者もツールフリー構造のマシンは、いくつか利用してきた経験があるが、中には換装できるパーツが限られていて、それ以外の部分では、結局、工具が必要になるといったモデルもある。本製品では、電源ユニットまでもが素手で外せる構造になっており、文字通りの“ツールフリー”を実現している。ここまで完成度の高いツールレス構造は、なかなかお目にかかれない。

まずは、右側奥に配置されている光学ドライブを取り外す。ユニット本体とマウント用のアダプター部分が2段階で外れる構造。ドライブだけを換装できる

次は右手前に配置されている吸気ファン。右手にあるレバーを倒して持ち上げると、取り外せる構造になっている

こんどはHDD部分だ。HDDユニットの上にあるレバーをつまみ、引き上げるとアダプターごとHDD部分が外れる

HDD部分は、マウント用のアダプターキットもツールいらず。3.5インチHDDユニット向けのアダプターで、取り外しも取り付けも簡単

グラフィックボードも、当然、取り外し可能。左側にあるレバーを押しながら、ボード全体を右側に起こす感じで取り外せる

最後は電源部分。上部にあるレバーを倒し、ロックを解除する。あとは電源ケーブルを抜いて、ユニットを取り外す

 ひと通りパーツの取り外しが完了。妙にスカスカの内部にマザーボードとCPU、メモリーが残っている。メモリーはDDR3-1600規格で、もちろんユーザーが任意に追加・交換が可能だ。一体型PCながらパーツのカスタマイズ可能というコンセプトがユニークなうえに、液晶ディスプレーが上に開く形式が派手で、内部を開けてみると、編集部内にいた部員が変わる変わる眺めにくる人気ぶりだ。

 さて特徴的なコンセプトが目を引く本製品だが、魅力はそれだけではない。ワークステーションであるだけに、そのパフォーマンスも並みではない。上位モデルではXeon E3-1280を搭載できるなど、コンシューマー向けモデルとは一線を画したハイパフォーマンスも本製品の“売り”である。気になるパフォーマンスに関しては……別記事で詳細にお伝えしたい。

掲載時、搭載CPUに関する情報に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(4月10日)

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