キヤノンから、高機能コンパクトデジタルカメラ「PowerShot S100」が発表された。12月上旬発売予定で、予想実売価格は5万5000円前後。
F2.0の明るいレンズなどが特徴だった「PowerShot S95」の後継にあたる本機。撮像素子、画像処理エンジン、レンズを一新している。
撮像素子(CMOSセンサー)は従来の1/2.3型よりも大きい1/1.7型のものを採用。受光面積が1.44倍となり、画質が向上している。有効画素数もS95の1000万画素から1210万画素にアップした。
S95のISO感度は通常時で3200まで、画素数を250万画素に固定する「ローライト」モードで12800まで設定が可能だった。S100ではローライトモードがなくなり、通常でISO 6400までの設定が可能となっている。
画像処理エンジンは最新の「DIGIC 5」を採用。ノイズリダクションの処理速度が約6倍にアップしつつ、処理精度は約4倍向上している。ノイズリダクションは効果を3段階で調整できるほか、長時間露光や開放絞りでの撮影に便利な「NDフィルター」の設定が可能。シャッタースピードも従来の1/1600秒から1/2000秒にアップしている。
加えて、複数の光源のあるシーンにおいて、エリアごとにホワイトバランスを調整する「マルチエリアホワイトバランス」や、任意の位置にAFを合わせられる「アクティブフレーム」、フル画素で秒間最大9.6コマの連写ができる「ハイスピード連写HQ」が利用できるようになった。
レンズはF2.0の明るさを保ちながら薄くすることで小型化を実現。これによりカメラ本体を薄くしたほか、光学ズームが従来の3.8倍(28~105mm)から5倍(24~120mm)になった。
このほかGPSを内蔵し、撮影場所の位置情報を記録できる。本体サイズは幅98.9×奥行き26.7×高さ59.8mm、撮影時重量は198g。