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USTにも使えるオーディオレコーダー「Roland R-26」は買いだ!

2011年10月22日 12時00分更新

文● 四本淑三

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外部入力にも好き勝手にマイクをつないでしまえ

 本体側面にはプラグインパワー対応の「プラグインマイク」端子があり、ステレオミニ端子の小型ステレオマイクが使える。また、本体底部にはXLR/TRS端子の「アナログ外部入力」があり、コンデンサマイク向けに48Vのファントム電源が供給できる。

 プラグインマイク用にはRolandの「CS-10EM」(9870円也)も自腹購入した。普段はイヤホンとして使えるし、いざとなったらバイノーラル録音(人間が実際に耳で聴いている音場に近い録音をすること)もできる。R-26は本体に高性能なマイクを内蔵しているので、音場感の違うマイクのほうがバリエーションの点でも面白いと思ったからだ。

プラグインマイク端子は本体右側面。センス設定は -7.5~-26dBu。インピーダンスはセンス設定MID/HIGHで3kΩ以上、LOWで2kΩ以上。許容入力は4dBu。その左の小さな穴は簡易モニタースピーカー。ヘッドホン端子は16Ω負荷で35mW+35mW

イヤホン型マイクのCS-10EM。たカナル型イヤホンのハウジングの外側にコンデンサマイクが仕込んであり、録音しながらモニターもできるという優れもの。ただし風に弱い

 そのバイノーラル録音と通常のステレオの音場感の違いを確かめるために、また飛行機の離陸シーンを録ってみた。ぜひステレオイヤホンかヘッドホンでどうぞ。

1) 通常のステレオ録音

2) バイノーラル録音

 XLR/TRS端子にはワンポイントステレオマイク用の「リンク」「MSステレオ」モードと、単体の機器を接続する「セパレート」モードがある。内蔵マイクも含めてすべてのアナログ入力で、ローカット(100/200/400Hz)、リミッター、ファントム電源のオンオフを個別に設定できるが、ここでセパレートを選んだ場合は、それらが左右チャンネル独立して設定できる。

アナログ外部入力は、キャノンと標準プラグの両用タイプ。小型化のためにTRS端子だけでファントム電源に対応する製品もあるが、マイク側はXLR端子なので別途TRSへの変換プラグが必要

本体は大きいけどXLRが直接挿せるのは便利。センス設定は4~-62dBuと幅広く、許容入力は24dBu。インピーダンスは5kΩ以上

アナログ外部入力にマイクを接続すると、内蔵と合わせて6トラック(ステレオ×3)の録音ができる。写真の「RODE NT4」は、内蔵のXYマイクと同じ構造のステレオワンポイントマイクで、48Vのファントム電源で動作。内蔵以外にマイクが使えると、クロース(音源の近接させ直接音を中心に拾う)とアンビエント(音源から離して残響音も含めて拾う)の使い分けができるので、音場設定のバリエーションも広がる

 これらの外部入力も、内蔵マイクと共に6トラックのいずれかに割り振って録音できる。ただしプラグインマイクと内蔵のOMNIマイクは排他利用。おそらくマイクのプリアンプのようなアナログ回路を共用しているからだろう。

 驚いたのがクロストークの少なさ。プラグインマイクにiPhoneを接続し、楽器アプリのドラムループを録音してみたが、他のトラックに信号が漏れている気配はなかった。これならリズムセクションをモニターしながら、生楽器を内蔵マイクで録音し、DAWに上げてアフレコという、モバイルレコーディングのスタイルもとれるのではないか。

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