中国で中古市場が少しずつだが活気を出している。きっかけは「売ります/買います/友達募集」などの三行広告サイトの台頭だ。
一極集中でなく百万都市が全土に点在する中国では、三行広告サイトを代表する「赶集网」「百姓網」「58同城」といったサイトが今年になって全土でPR合戦を開始し、認知度を高めている。
それまでは中国全土的に中古市場といえば“泥棒市場”だった。主に盗まれるのは携帯電話や(電気)自転車。それらは期間工が集まるバスターミナルや鉄道駅周辺の携帯電話市場、地元人しか知らない汚れた広い市場で売りさばかれる。
中古携帯電話は山寨機の登場で、安価な携帯電話の代名詞の座をそれに譲ったが、それでも携帯電話盗難は絶えることはない。
それは何年か中国にいれば通過儀礼のようなもの。かくいう筆者自身や筆者の知人も、何度かPCや携帯電話を盗まれた。筆者の最も最近のケースでは、「Let'snote」を入れたショルダーバッグを肩にかけ、人通りの少ない明るい住宅街を歩いていたところ、ファスナーを後ろから静かに開けられて盗まれたことがある。
その後、盗難証明書を作成すべく派出所で取り調べを受けている間も、何度となく「バスで盗難発生!携帯電話!」という無線からの音声が耳に入った。
中古PC市場は盗難品のほか、個人やインターネットカフェからの買い取り品、それに秋葉原に並んだリース上がりの企業向けPCも並ぶ。ネットカフェからのまとめ買いも多いため、今でも現役スペックのPC本体やビデオカードが入手しやすいほか、中国向け製品だけでなく日本語109キーボードが搭載された日本向け製品も散見する。
アキバの中古PCショップを普段から見慣れている人は、中国の中古市場に行くとニヤリとすることだろう。
おそらく中国最大であろう中古PC市場は、広東省の広州にある。地下鉄崗頂駅と石牌橋駅の間に電脳ビル数棟からなる広州随一の電脳街があり、その電脳ビルの裏手の「石牌東路」という通り沿いに中古PCを扱う電脳ビル数棟が並ぶ中古PC市場がひっそりとある。
商品である中古PCは、基本的に本体と電源以外付属品はなく、スペックのみが書かれてあり、値段は書かれていない。買うのはリスキーなので、観光程度の気持ちで訪れるといいだろう。
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