現在アキバのショップなどで一般的に購入可能な最大容量のHDDは、今春登場した3TBタイプだ。発売当初はバイトあたりの単価が高く割高感があったが、6月頃から急激に値下がりして現在の価格は1万円前後になった。以下の表を見てもわかるように、単価の差は小さくなっている。
製品名 | 実売価格 | GBあたりの単価 |
---|---|---|
3TBモデル | ||
HGST 「0S03229」 | 約1万500円 | 約3.5円 |
Western Digital「WD30EZRX」 | 約1万円 | 約3.3円 |
2TBモデル | ||
HGST 「0S03224」 | 約6500円 | 約3.25円 |
Western Digital「WD20EARX」 | 約6000円 | 約3円 |
また1万円でお釣りが出るようになると、ユーザーとしてはかなり手を出しやすくなったと感じるはずだ。1台で3TBというメリットも含めて考えれば、非常に魅力的な存在になったと言える。本特集では、3TB HDDの紹介やベンチマークはもちろん、便利な使い方や、利用する上で問題となってくる点(3TB HDDはOSの違いによる制限がある)などを計3回で紹介する。
3TBなんてとても使い切れない?
いやいやデータを貯め込んだら、すぐに一杯になる
3TBの容量はとてつもない大容量に思えるが、使い方によっては決してこのサイズは大きくない。たとえば、地上デジタル放送を録画すると、ビットレートにもよるが1時間で5~7GB程度の容量が必要だ。1日2時間で12GBをテレビの録画で消費すると仮定しても、3TBを使い切るまで半年そこそこだ。
デジタルカメラの写真データもHDDの容量をガンガン消費する。特にRAWデータは、最近の1000万画素オーバーなデジタル一眼レフだと1枚20MBを超える機種も珍しくない。このように動画や写真を保存する利用法だと、3TBの大容量でも少なく感じてしまうほどだ。
大まかな単位 | 3TB HDDに入る量 | |
---|---|---|
テレビ録画 | 約6GB/1時間 | 約500時間 |
写真データ(RAW) | 約20MB/枚 | 約15万枚 |
CD | 約700MB/枚 | 約4300枚 |
MP3(192kbps) | 約8MB/曲 | 約37万曲 |
また、今は容量が十分だとしても、データのバックアップ先として利用するのも手だ。最近のHDDのバックアップを、DVDやBDといったリムーバブルメディアで行なうのは速度/容量とも現実的ではない。HDDのバックアップはHDDにするのが、手っ取り早くスマートな手法なのだ。
バックアップ先のHDDはケース内に内蔵してもいいが、USB 3.0接続の外付けケースや簡単に出し入れ可能なリムーバブルケースという手もある。またHDD→HDD間のバックアップであれば、ディスクの入れ替えなどの作業も必要なく、留守中に勝手に作業を済ませることも可能だ。これについては本稿の後半で便利なツールの使い方も紹介する。
まず、次ページでは現在実際に販売されている3TB HDDの紹介およびベンチマークテストを実施した。
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