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「石神井」や「KAN」みたいなマニアック情報もあり!

ググらなくてもOK?濃いネタがスマホに流れる「ONETOPI」

2011年07月28日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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アイティメディアはスマートフォン向けのキュレーションメディア「ONETOPI(ワントピ)」を開設した。特定のジャンルについての必須トピックを専任解説者がコメント付きで紹介してくれるという。一応、御社とは競合なんですけど……。うちはこういう事業やってないし、まあいいか。

キーワードは「目利き」「リアルタイム」?

 キュレーションとは、特定のジャンルの情報を専任の解説者(キュレーター)が厳選してユーザーに紹介する手法。検索エンジンのようにユ指定したキーワードを元にコンピュータが情報を引き出すのではなく、あくまでそのジャンルに精通した人間が人力で必要な情報を集める「目利き」が大きな売りというわけだ。インターネット上に溢れる情報の中から、ユーザーが知りたい情報、知っておくべき情報をタイムリーに抽出できる方法として注目を集めている。

 アイティメディア 取締役 スマートメディア事業推進部長の斎藤健二氏は、「爆発的な情報量に対して、今までは『ググる』という手法で情報を引き出してきた。つまり、アルゴリズムが勝負で、ある意味テクノロジーがメディアの役割を食ってきた面がある。しかし、昨今はより情報を選別する必要が増えており、メディアとしてのチャンスが巡ってきた感じ」とキュレーションの意義をこう説明する。

キュレーションメディア「ONETOPI」イメージ図の

 アイティメディアのONETOPIもこうしたキュレーションを実現するメディアの1つで、2009年からスタートしているという。先日、スマートフォンを前提にリスタートし、Android版のリーダーアプリも公開された。「情報通を友達に 知りたいことをシンプルに」をテーマに、現在130程度のトピックが用意されており、トピックごとのキュレーターが参照すべきページなどをコメント付きで日夜投稿している。ITmediaの中の人も含め、各トピックにおいて第一人者がキュレーターとして名前を連ねているが、これは面接して決めているという。

 こう書くと、多くのユーザーは「All About(オールアバウト)」のようなサイトを思い浮かべるが、斎藤氏は「オールアバウトでは、自ら原稿を書いたり、ガイドの負担がかなり大きいと思います。あと、どちらかというとコンテンツが静的なイメージ」と感想を述べる。その点、ONETOPIでは、必要な情報をリアルタイムで得られるというのも大きな売りといえそうだ。

原発・放射能、カレー、おもちゃ、KAN?

 ONETOPIでユニークなのは、トピックがITに限らないこと。「原発・放射能」や「地震」は予想できるが、「カレー」、「Beauty」、「おもちゃ」、「沖縄」、「大学生協」などかなりジャンルは幅広い(っていうか「KAN」や「石神井」ってw)。ちなみに私だったら、GarageBandとヘビーメタルあたりに登録しそうだ。見てわかるとおり、半分くらいはITとその隣接領域だが、残りは完全に異分野。ここらへんは「ITの市場がシュリンクしているのも事実」(斎藤氏)ということで、新ジャンルの開拓が大きなテーマだという。

トピックを一望できる「トピックストア」。いいトピが揃ってますねえ。

「ディズニー」のような非IT領域のトピックも用意されてる

 各トピックは「購読者数」や「親子で読みたい」、「女性」などでソートされているので、なかなか使いやすい。また、コメント付きの投稿は、そのままTwitterに流すことも可能。いちいち今風だ。

 とはいえ、ビジネスモデルもまだまだ手探りで、広告や特定トピックのスポンサード、あるいは企業へのプラットフォーム自体を提供するといった収益を想定している。「メディアを運用する企業さんも増えているが、結局コンテンツの作成や運用で困っている」(斎藤氏)とのことで、コンテンツと更新感を半自動で生成できるキュレーションメディアは、企業にとっても魅力的なはず。一部だけとはいえ、Webメディアとしては悲願ともいえる「ユーザー課金」というモデルも描けるだろう。

 Togetter、nanapi、NAVERまとめ、ヤフートピックスなど競合も多いが、「われわれはよりニッチなコンテンツを目指す」(斎藤氏)とのこと。今後は一般キュレーターが参加できる仕組みを用意し、1万以上の専門トピックを目指すという。

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