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SEO:Googleが評価したいオーソリティサイト(Authority site)とは

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2011年03月11日 16時49分更新

記事提供:SEMリサーチ

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SEO:Googleが評価したいオーソリティサイト(Authority site)とは

欧米の検索エンジンマーケティング系の文献を読んでいると、時折、「オーソリティ・サイト」(Authority site)という言葉に触れることがあります。検索エンジン、とりわけGoogleにおいて、多数の検索キーワードで安定してランキング上位に表示されているようなサイトを指したり、外部リンク構築戦略において、優良なリンクを獲得できるソースの1つとして言及されることがあります。最近では、大量のコンテンツを生産している「コンテンツ・ファーム」の対比的に、オーソリティの概念が提示されることがあります。

SEOといいつつ実質的にリンクの貼り付けしかしたことがない方や、最近SEOを勉強し始めた方はまだなじみがない言葉かもしれませんが、この「オーソリティ」という概念は少なくとも2003年時点で登場しています。7年以上の月日が経過した今日でも最重要として語られていることですので、SEOの究極の目標としては、自身のサイトがオーソリティ - 権威あるサイトと認められることにあると考えて差し支えないでしょう。

さて、オーソリティサイトについて、改めて定義をしておきましょう。以下の図は私が2004年に開催した某所セミナーで使用したものを、2011年にあわせて手を加えたものです。ちなみに当時「も」Googleの検索アルゴリズムの大幅変更があり、いわゆる「リンクファーム」をスパムとして排除したり、無関係なサイトからのリンク評価を調整するといったことが行われました。また、被リンクにおけるアンカーテキストの一致率が一定割合(当時は70%以上と言われた)を超える場合、検索順位が大幅低下するといった事象がありました。それを機に、検索順位の変動リスクを最小限におさえ、長期的に安定したランキングを維持するサイトとはどうあるべきか?という議論の中で参照されたのが、このオーソリティという概念でした。


オーソリティ・サイトとは

オーソリティ・サイト = ある分野で誰もが認めるサイト

簡潔に述べると、オーソリティサイトとは「ある分野において、誰もが認めるサイト」ということです。つまり、その道の権威、プロを指します。

たとえば、普段のニュース番組では決して登場しないのに、紛争・軍事関連の大きなニュースがあると、頻繁に登場する専門家や大学教授がいますね、これは、特定の話題に関することなら「その道のプロ」に聞いた方が、信頼できる情報や優れた分析、解説が期待できるからです。また、視聴者側も「専門家がいうことなら」と一定の信頼を持って耳を傾けるでしょう(※ まぁ現実にそうじゃない場合もありますが、ここは一般路として受け止めてください)。

検索エンジンの視点から見た「オーソリティ」- 権威あるサイトとは、(a) 情報が充実し、(b) 整理され、(c) 一定の頻度で情報が追加・更新されており、(d) 有益な情報源への参照リンクを適宜紹介していて、(e) オリジナリティの高い分析や調査結果などを掲載し、(f) 長年にわたり運営され、(g) 様々な形式の自然リンクによる支持を受けている、といったサイトと考えるといいでしょう。上の図は、主要なものをピックアップしていますが、もっと多岐にわたるはずですし、また"アルゴリズム的に" これらの要素を評価するために、非常に複雑な計算が行われているはずです。つまりオーソリティ・サイトになるための明確な指標はないのですが、概念的にはいま説明したような要素を兼ね備えたもので、大方、間違いはないと思います。

さて、オーソリティサイトといっても、Yahoo!やWikipedia のように、ジャンル全般にわたり強い、インターネットにおける「権威あるサイト」と、特定のジャンル、たとえば検索・マーケティング系のSearch Engine Land や Search Engine Watchのような特定分野の権威あるサイトの2つに大きく分けることができます。残念ながら前者のようなサイトは、SEOというプランニングの中で考えるべきものではないですし(別にYahoo! はSEOで強くなるためにサイトが成長したわけではありません)、目指そうと思って簡単にできることではありません。対して後者、つまり特定の話題におけるオーソリティを得ようと思ったら、これは本人の頑張り次第でどうにかなるものです。

オーソリティ・サイトは一朝一夕に構築できるものではありません。たとえば当サイト(SEMリサーチ)は2003年から運営しているので、およそ8年あまりの月日を経過しています。最近は更新をさぼっていますが(汗、2009年くらいまでは比較的安定して更新してコツコツ記事を公開してきたこともあり、基本的にwww.sem-r.com 上で公開したコンテンツは検索にヒットしやすくなっています。

「SEOはコンテンツありき」「SEOで最も重要なのはコンテンツ」というのは、結局サイトは検索エンジンのためではなく、閲覧者、ユーザのためにあるべきものです。その閲覧者に対して価値ある情報を提供すること、それを継続的に行うことが究極のSEOである、と捉えて頂くといいでしょう。あるいは、SEOはやって当たり前、その上で、訪問者にとって有益な情報を発信し続けることと考えても良いかもしれません。

残念ながら日本では87%くらいが小手先のどうでもいいテクニックについてあれこれ語られることが多いのですが、そんなことはどうでもいいのです。 # 87% という数字に根拠はありません・・・

オーソリティ・サイトの構成要素

図版の中で言及している構成要素について簡単に解説します。なお、1つ1つが単独で評価されるものではなく、複合的なものであること、また、この図版では示されていない無数の要素がありますのでご注意ください。ここで述べた事柄を1つでも満たせば「良いサイト」になるわけではありません。ランキングアルゴリズムは単純なものではありません。

1. 存続期間:ホストするドメイン(サイト)の存続期間を表す。一般的には、長きにわたり運営されているサイトは、相応に意味のある情報を公開し続けているに違いがないから。

2. コンテンツ数量:ある分野について詳細に言及しているサイトであるなら、相応のコンテンツを保有しているはず、という考えに基づきます。なお、最近のパンダ・アップデートやファーマー・アップデート以後、単純にコンテンツ数量が多いだけのサイトは評価されない傾向にあります。サイト全体の品質に基づいて判断されるため、無断に低品質な薄っぺらなコンテンツを大量生産・公開しているサイトは、適切に評価を行わないようにするのでしょう。

3. 鮮度・更新性:ある分野について専門的な情報を提供しているサイトであるなら、一定の更新・追加・変更を行っているはず、また、そうした更新性や鮮度をもつサイトは適切にオペレーションされているから評価すべきという考えに基づきます。

4. テーマ・専門性:サイト全体、また、カテゴリにおいて、どれだけ特定のテーマや専門に特化しているか。一定以上の情報集合が特定分野に言及しているのであれば、そのクラスターは一定の有益性を持つかもしれないという考えに基づきます。

5. アウトバウンドリンク:本当にその分野で評価の高いサイトであるならば、自らのサイトのみならず、言及した情報に応じて適宜、適切なサイトをリンクで以て紹介しているはずである、という考えに基づきます。これはアウトバウンドリンクの集合のハブとしての品質を判断しているともいえます。

6. インバウンドリンク/ダイバーシティ/クオリティ:よく知られた「PageRank」概念ですが、多種多様なサイトから、多種多様な形式のリンクが、当該サイトの様々なコンテンツに対してリンクが貼られているような、非常に多くの自然リンクが集まっている状態のサイトは、相応のコンテンツが提供されているに違いないという考えに基づきます。テクニカルには、リンクの数量、アンカーテキスト、発信元ページのタイプ/エリア/セクション、リンククラスタ、関連性、レリバンシー、コンテンツ品質など多種類のシグナルを総合的に判断しているものと考えられます。いわゆる「外部リンク業者」には提供不可能な形式のリンクです。

7. コミュニティ: いわゆるソーシャルメディアやブログなどでも言及されているサイトは、人的評価で良いものの可能性があること、また、よく話題に上るサイトは良いサイトの資質を兼ね備えている可能性があるという考えに基づきます。

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