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MP3プレーヤーもAndroidの時代! 「COWON D3 Plenue」

2011年03月10日 13時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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AMOLEDディスプレー搭載で超美麗映像を堪能!

有機ELパネル「AMOLED」により、動画表示も美しい

有機ELパネル「AMOLED」により、動画表示も美しい

 さて、ポータブルメディアプレーヤーとして考えた場合、気になることのひとつにディスプレーの表示品質が挙げられる。メモリーに保存した動画を再生できるというポータブル機器は増えているが、画面が小さすぎたり、あるいは映像が粗かったりして、思ったよりも楽しめなかったという経験を持つ人は多いはず。しかしCOWON D3 Plenueなら、そうした心配は無用だ。

 まず、ディスプレーの大きさは3.7型で、外出先でも迫力のある映像を楽しめる。解像度も800×480ドットと十分で、フルHDの動画を再生しても細部が潰れてしまうといったことはない。

 さらに注目したいのは、アクティブマトリックス方式の有機ELパネルである「AMOLED」を採用している点だ。AMOLEDの表示品質の高さには定評があるが、その源になっているのはコントラストの高さ、画像の精細さ、そして反応速度の高さだ。

 実際にフルHD解像度の映像を再生してみても、シャドーからハイライトまでクッキリと表示されるほか、画像がにじんだりしてしまうこともない。また動きの速いシーンでも映像がブレたりすることはなく、シャープな表示を楽しめる。

 標準で対応する動画フォーマットが幅広いのも嬉しいところだ。ファイルフォーマットはAVIやWMV、ASF、MP4、MPG、3GPなど、ビデオコーデックとしてはDivXやXvid、H.264、WMV 9/8/7、MPEG-1に対応する。これだけ幅広くサポートされていれば、まず困ることはないだろう。

COWON D3 Plenueに標準で搭載されている「ビデオ」アプリ。早送りや巻戻しが可能なほか、A-Bリピート再生などにも対応する

COWON D3 Plenueに標準で搭載されている「ビデオ」アプリ。早送りや巻戻しが可能なほか、A-Bリピート再生などにも対応する

ビデオアプリでは、サムネイルを見ながら再生する動画を選べるほか、ダイレクトにファイルを指定して再生することも可能

ビデオアプリでは、サムネイルを見ながら再生する動画を選べるほか、ダイレクトにファイルを指定して再生することも可能

 なお、今回標準でインストールされている「ビデオ」アプリを使って、実際にMP4形式のフルHD動画を再生してみたが、特にコマ落ちなども気にならなかった。

 フルHD動画の再生はもちろん、多様なファイルに対応している点が本機の大きなアドバンテージだろう。従来のポータブルメディアプレーヤーでは、動画をコピーして再生するために、PCなどで事前にトランスコード(変換)作業をすることが当たり前となっている。

 その点、本機の場合は解像度の制限がほぼなく、さまざまなファイルの再生に対応しているため、無変換で再生できる動画が圧倒的に多い。面倒かつ動画ファイルに関する知識が必要なトランスコード作業を省けるのは、初心者だけでなくポータブルメディアプレーヤーを愛用している人にとっても嬉しい仕様だ。

フルハイビジョンテレビと接続。動画などを大画面で視聴できる

フルハイビジョンテレビと接続。動画などを大画面で視聴できる

 さらに注目したいのが、COWON D3 PlenueにはオプションでHDMIケーブルが用意されており、液晶テレビなどに接続すれば動画を大画面で見られるということ。電車の中で途中まで再生していた動画の続きを、自宅の大画面テレビで見るといった使い方ができるわけだ。

 このビデオアプリは早送りや巻戻し、スロー再生などに対応した高機能なアプリだが、Android端末のため、別の動画プレーヤーをインストールして利用することも可能だ。たとえば動画再生に対応しているほか、音楽再生機能も充実している「nswPlayer」などが挙げられる。

多彩な音質調整機能を備えた「音楽」アプリ

標準でインストールされている「音楽」アプリ。アルバムアート部分を左右にフリックすると、別のアルバムに切り替わる

標準でインストールされている「音楽」アプリ。アルバムアート部分を左右にフリックすると、別のアルバムに切り替わる

デスクトップ上に配置したウィジェットからもコントロールできる。いちいちアプリを立ち上げずに済むのは便利

デスクトップ上に配置したウィジェットからもコントロールできる。いちいちアプリを立ち上げずに済むのは便利

 音楽プレーヤーとしての機能ももちろん充実している。音楽再生に利用する「音楽」アプリは、コーデックとしてMP3やWMA、OGG Vorbis、PCMに対応しているほか、さらに可逆圧縮形式として最近人気が高いFLACをサポートしているのも嬉しいポイントだ。

音楽アプリの特徴として、音質を調整する豊富なメニューを持つ「JetEffect 3.0」への対応が挙げられる。特にBBEの搭載は大きなアドバンテージだ

 さらに見逃せないのが、「BBE+」など高音質化機能を豊富に備えた「JetEffect 3.0」を搭載しているという点。BBE+は、高鮮明音響効果の「BBE」や低音を強調する「ベースブースター」、音質の自然な広がりを再現する「3D Surround」、圧縮音源の失われた原音情報を補なう「MP Enhance」などを統合した高音質化技術である。

 実際にBBE+の各パラメータを設定してみると、音質が大きく変化することに驚いた。特に効果が大きいと感じたのはBBEで、これを有効にすると音の輪郭が明瞭になり、さらに高音域の繊細さが増す。再生する音楽のカテゴリーに関わらず有効だろう。

 また、ロックやダンスミュージックなど、低音がポイントになっている音楽を聴く際には、「Mach3Bass」を使いたい。数値を大きくしても自然に低音が増強されるイメージで、迫力あるサウンドが楽しめる。

 このほか、80Hz~13KHzまで調整できる5バンドのイコライザーや、ステレオ効果やリバーブを調整できる機能も備えており、ユーザー好みの音質に調整できる。

付属の「COWON SE2 Earphones」

付属の「COWON SE2 Earphones」

 製品に「COWON SE2 Earphones」が添付されるのも見逃せない点だ。MP3プレーヤーやスマートフォンに付属するイヤフォンは音質面で満足できないケースが多いが、COWON D3 Plenueはそうした付属イヤフォンのイメージを一変させるクオリティを誇る。

 Bluetooth 2.1+EDRに対応しているため、Bluetoothイヤフォン/ヘッドフォンを使って音楽を楽しめるのも嬉しい。特に移動中に音楽を聴きたいといった場面では、ケーブルに煩わされることがないのは大きなメリットである。

 そのほか、目立たないながらも大きなポイントなのが、側面に用意されている音楽再生用のボタン類である。再生と一時停止、曲送り/曲戻しが可能で、COWON D3 Plenueをポケットに入れているときでも、手探りでコントロールできる。MP3プレーヤーを作り続けている、COWONらしい配慮だと言える。

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