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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第35回

グループウェアで家族やサークルの情報を共有する技

2010年10月12日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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カレンダー機能はOutlookと同期できない

サイボウズLiveシンク for Windows

「サイボウズLiveシンク for Windows」で予定をGoogleカレンダーと同期できる

 「サイボウズLiveシンク for Windows」を利用すれば、カレンダーをGoogleカレンダーと同期できる。実行日を起点に、1週間前から4週間後までの予定が同期される。

 ちなみに筆者は、基本的にOutlookで予定を管理していて、「Google Calender Sync」を利用すれば、Googleカレンダーの内容を双方向で同期できる。そこで、OutlookとサイボウズLiveのカレンダーを同期できるかと試してみたが、うまくいかなかった。Googleカレンダーで新規に作成した項目は問題なく同期できるので、Outlookと同期することが原因で情報が更新されないようだ。

 どちらにせよ、Googleカレンダーとの同期は、GoogleカレンダーからサイボウズLiveのカレンダーへの一方向でしかできない。グループウェア側でデータを更新できないのはやや不便で、改善が期待される。

 OutlookをiTunesなどのアプリケーションと連携させているなら、サイボウズLiveのカレンダーに移行するのは難しいかもしれない。関連する予定は二重入力するといった手間が必要になる。ほかのカレンダーソフトを使っていなかったり、ほかのアプリケーションやサービスと連携させていないなら、グループウェアのカレンダー1本に絞って利用するといいだろう。

共有フォルダ機能で
常に最新のファイルが利用できる

 報告書や見積書、下原稿などをメールでやりとりしていると、最新のバージョン管理が難しくなることがある。古いバージョンのファイルで作業してしまったら、無駄手間になるのはもちろん、トラブルの原因にもなりかねない。

「共有ファイル」でファイルを管理する

「共有ファイル」でファイルを管理する

 その点、グループウェアで管理しているなら、常に最新のファイルにアクセスできる。ASPサービスなら、個人で管理するよりもHDDの故障などでデータを失う可能性が低いのもうれしいところ。しかも、サイボウズLiveの「共有フォルダ」機能では、更新履歴が残せる。誰がいつどんな修正を加えたのかが、コメントで確認できるのだ。

 ファイルサイズは最大25MBまでで、ひとつのグループに付き合計で200MBまで保存できる。あまり容量は大きくないので、ファイルサーバー代わりには利用できないだろう。ファイルのアーカイブには、「SkyDrive」や「Dropbox」といった、ほかのクラウドサービスを利用しよう。

 サイボウズLiveはウェブブラウザー上で動作するので、もちろん外出先からでもアクセスできる。ノートパソコンだけでなく、携帯電話機やスマートフォンからモバイル用サイトにアクセスすれば、小さい画面に最適化されたインターフェースで利用可能だ。端末の機能にもよるが、書き込みや添付ファイルの閲覧など、ひととおりのことはできる。

iPhoneでもサイボウズLiveを利用できる

iPhoneでもサイボウズLiveを利用できる

 ひとつの話題に特化するならメーリングリスト、ファイル共有だけならネットストレージ、個人間の連絡なら電子メールを使えば事足りる。しかし、それらすべてを連携させて情報を共有したいなら、やはりグループウェアが便利だ。無料のASPサービスだと、大企業が導入しているような高価なグループウェアほどの機能はないものの、個人レベルなら十分に活用できる。

 メール主体の前時代的なコミュニケーション方法から脱却し、高効率な情報伝達ツールのグループウェアを使ってみよう。コミュニケーションの頻度や量が多いほど、手放せなくなるはずだ。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスパソコンテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)、「Linkedln人脈活用術」(東洋経済新報社、共著)。


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