このページの本文へ

AQUOS 3DとBDXL対応レコーダーで、新世界が始まる

そして、世界初を凝縮した、次世代AQUOS BDが生まれた

2010年09月06日 11時00分更新

文● 折原一也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

BDXLの100GBで、どれだけのコンテンツが保存できるかを説明する松浦氏。12時間の連ドラ(1クール11話、初回/最終回90分)ならディスク1枚。39時間の大河ドラマ(45分、52週)なら5倍モードで1枚、半年分の語学講座(25分×8ヵ国語×26週)なら10倍モードで1枚にそれぞれ収められる

BDの規格は、まだまだ進化し続けている

── 「AQUOSブルーレイ」の最新モデルBD-HDW700/BD-HDW70のもう一つの魅力に、最大128GBまでの容量をカバーした新規格“BDXL”の存在があります。業界初のタイミングで投入できた技術的な背景について教えてください。

松浦 「デバイス関連は、パイオニアとの合弁会社PDDM(パイオニアデジタルデザインアンドマニュファクチャリング株式会社)で開発をしています。

 パイオニアは光ディスクの先駆者であり、シャープも光ピックアップやレーザーデバイスに関してはまさに“パイオニア”と言うべき立場でした。

AQUOSブルーレイの最新機種が対応したBDXL。その技術的な背景と利便性に関して迫る

 PDDMは設立時点から、光ディスク技術で世界を席捲したいという目標を持っています。多層ディスクはその基幹技術として集中投資しており、世界ナンバーワンを目指した開発を進めてきました。

 BDXLに対応するためには、高度なピックアップ制御が必要になりますし、迷光を除去し、4層の反射の微妙な違いをどれだけ忠実に拾っていくかの精度が問われます。合弁会社を作ってお互いの強みをそれぞれ最大現に出しく中で、短期間に(規格化とほぼ同時期に)BDXLの製品化を実現できました」

── BDXLは業界初の対応ということもあり、100GBのメディアも同時にリリースされました。これも他社に先駆けた試みと言えるのではないでしょうか。

松浦 「BDの世界では、2K4Kなど、将来の拡張を考えたときに、ハードウェアだけをエンドユーザーにお渡ししても、その特徴をお客様にお届けできません。シャープは4月からメディア事業にも参入しています。進化を続けるBD規格に対応した製品を、いち早くお届けしていきます」

BDXL対応のAQUOSブルーレイ投入に合わせて、シャープは対応メディアも販売開始した。実売価格は4000円台後半で、BD-R DLが最初に市場投入されたころの価格とほぼ同等だ

── 100GBという容量があると、アニメや連ドラを1クール以上ディスクに収録できますし、連ドラ、大河ドラマなど長時間の作品を保存するなど、様々な活用方法が考えられますよね。

松浦 「ディスクは薄いと言っても、100枚も重ねれば、結構なボリュームになってしまいます。それに複数枚に分けて記録したディスクを入れ替える手間もあります。(高容量のBDXLディスクは)ユーザーのストレスを解消してくれると思います。

 現在はアーカイブ用途だけですが、今後は例えば、PCのようなバックアップ用途も考えられるのではないでしょうか。これまでは500GBのHDDを搭載したBDレコーダーの内容をそっくりそのまま移動しようとすれば、ものすごい枚数のディスク必要でした。しかし、BDXLなら5枚あれば足りる。レコーダーに保存した大切なデータを、信頼性のある光ディスクに残すという考え方でも使ってもらえたらと思いますね」

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中