シャープは、7月30日発売の3D対応BDレコーダー「AQUOSブルーレイ」(関連記事)の「BD-HDW700」(予想実売価格30万円前後)と「BD-HDW70」(同20万円前後)において、BDの新規格である「BDXL」に対応すると発表した。
BDXLは「ブルーレイディスクアソシエーション」(BDA)が策定したBDの拡張規格で、データ記録層を3層、4層にすることで記録容量をアップ。3層メディアで100GB、4層メディアで128GBのデータを記録できる。BD-HDW700/70はこの読み書きに対応する。
BDXL対応は同社とパイオニアの光ピックアップ技術やドライブ技術などを結集することで実現したという。例えばレンズ駆動制御技術を2000倍スケールに置き換えると、地面から60cmの高さを時速800kmで飛行する直径6mのレンズで、2cm間隔の各層に0.1mmの精度で光の焦点を結ぶことに相当するという。このほかにノイズ光の中から目的の層の信号光だけを取り出す「迷光制御」や高出力レーザーの搭載などを行なった。
なお、ドライブ部分は両社の合弁会社である「パイオニアデジタルデザインアンドマニュファクチャリング株式会社」(PDDM)が提供している。
あわせて同社は3層のBD-Rメディア「VR-100BR1」(予想実売価格は5000円前後)を発売する。同社がメディアを発売するのは初めてだという。
3層メディアを使用すれば、BSデジタルをDRで約8.6時間、10倍モードで約87時間記録できる。なお、BDXLで記録したデータは、既存のBDレコーダーやプレーヤーで読むことはできない。
シャープは製品のBDXL対応について、今年下期には55%、2011年には100%を目指したいとしている。