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AQUOS 3DとBDXL対応レコーダーで、新世界が始まる

そして、世界初を凝縮した、次世代AQUOS BDが生まれた

2010年09月06日 11時00分更新

文● 折原一也

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マルチタスクで他社に先駆けたAQUOSブルーレイ

 「AQUOSブルーレイ」の最新モデルBD-HDW700/BD-HDW70の特徴は、3Dのみにとどまるものではない。過去一年来、シャープが取り組んできたBDレコーダー製品は“意欲的”の一言に尽きる。

 今回の製品でも、BDレコーダーとして業界初のAVCによる長時間(10倍速)・ダブル録画をしながらのBD再生。マルチタスク対応(ハードディスクに録画しながらの編集・BDへのダビング)。さらには、2番組同時録画時にスカパー!HD録画もできる“3番組同時録画”と、ほかに例をみない機能が搭載されている。

 次世代のBDレコーダー像とも呼ぶべき、先進の機能の数々はどのように実現したのか。引き続き松浦文俊氏へと尋ねていく。


できて当たり前を、実現する

── AQUOSブルーレイのレコーダー機能について聞きます。AVCによる長時間録画は、2009年10月発売モデルから対応を果たしました。当時はダブルチューナーのモデルでも、AVCは片側のみで他方はDR録画のみの制限が当然でした。AVCのダブル録画はいつごろから検討していたものでしょうか。

使い手なら、当然できてほしいと望むこと。それを実現するためにAQUOSブルーレイを開発していると松浦氏は話す

松浦 「だいたい1年前(2008年)ですね。要素技術を揃えて製品に落とし込むためには、このぐらいの期間が必要です。

 (2ストリームを同時に扱うために)トランスコーダーをツインにするというのは、ある意味ベタな考え方です。LSIのロードマップの中には、同時動作の要件が入っていたのですが、企画がスタートした時点ではそんな石(LSI)はなかった。待っていると時間がかかる。

 だから、ベタであっても、コストが倍になっても、チップを2つ載せようと考えました。使う側から考えればそのほうが絶対にいい。同様に録画が始まったら、番組の再生を止めてくださいという警告が出る。(仕様上しょうがないかもしれないけれど)使う側としては『なぜ?』と感じる。こうした制限を取り除きたいという思いは、昔からありました」

── 8月13日に地上デジタルで放送された、映画『サマーウォーズ』ではデータ放送を利用した解説が入っていました。他社のレコーダーでは、データ放送を記録し、再生する機能は普通用意されていません。番組だけでなく、解説もきちんと保存し、再生できる製品は“AQUOSブルーレイしかない”ということで、一部話題になりましたね。

松浦 「我々にとっては旧機種からある“当たり前の機能”で、強調するまでもないと考えていたのですが、ありがたい話です。

 (データ放送まで録画する根底には)レコーダーというのは、家庭の中にある、放送局なんだという考えがあります。だから放送されているコンテンツをテレビで観るのと同じことができるのが前提です。BD再生中に録画が止まるといった話と同様で、当然できてほしい、ユーザーからも要望がある機能は、ちゃんとやっていきたいなと考えています」

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